市長選挙で、再開発事業の中止を公約に掲げた候補が当選。事業がストップした。再開発組合は「致命的な損害が出る」と主張。行政処分の取り消しを求めて市を訴えたが、敗訴した。2審でも敗訴、最高裁判所が上告を棄却し、判決は確定した
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着工寸前だった再開発事業を新市長が白紙撤回した。自治体が認可し、推進していた計画の中止は許されるか。再開発組合が市を訴えた裁判で、組合の敗訴が確定した。権利変換の権限を巡る初の判例と見られる。(日経アーキテクチュア)

 第一種市街地再開発事業は1969年の都市再開発法の制定当時より設けられている事業手法で、施行地区内の従前の権利を一括して新しい権利に変換するものだ。自治体は(1)都市計画決定、(2)組合設立および事業計画認可、(3)権利変換計画認可─の3段階で進めていく。

 このうち(2)に当たる組合設立の認可処分は、例外的な場合を除いて「その認可をしなければならない」(都市再開発法17条)とされており、自治体の「羈束(きそく)裁量」(法に基づく裁量)に当たる。自治体などによって(1)の都市計画決定が成されれば、通常は(2)の組合設立まで進むことになっている。

 では、いったん都市計画決定を得て進み出した再開発は、中止となることがないのか。今回取り上げる判例は、(3)の権利変換における自治体の権限を巡るものだ。

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