完成間近で建築確認が取り消された東京都文京区の分譲マンションを巡り、新たな訴訟が提起された。建築主のNIPPOが東京都建築審査会の裁決で損害を受けたとして、都を相手取り、50億円超の賠償を求めた。

 東京都文京区で建設が中断している「ル・サンク小石川後楽園」を巡り、建築主のNIPPOが5月9日、都を相手取り、国家賠償法に基づく損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に起こした。建物は全107戸が完売していたが、都建築審査会が15年11月に「1階が災害時に屋外に出られる避難階に該当しない」と判断、建築確認を取り消していた〔写真1〕。

〔写真1〕確認取り消しで工事中断
建築確認が取り消されて塩漬けになっている分譲マンション「ル・サンク小石川後楽園」。建築主はNIPPOと神鋼不動産だが、5月9日にNIPPOのみが東京都を相手取り国家賠償法に基づく損害賠償請求の訴えを提起した(写真:日経アーキテクチュア)
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 NIPPOは都審査会の建築確認取り消し裁決によって、「建物の工事を含むマンション事業の中断を余儀なくされた」と主張。マンション購入者に対する補償や建物の維持管理など都審査会の裁決で発生した損害として、都に約50億6150万円を請求した。NIPPOはこの請求について、「都審査会の裁決は、認定、判断および審理手続きに関わる違法性があり、これらは都審査会の注意義務違反によるものだ」と主張している。

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