注文住宅の建て主には、工務店や設計者を紹介するマッチングサービスを利用する人も少なくない。マッチング会社は、建て主の要望が的確に工務店などに伝わるよう、どう支援するのか。

 リビングデザインセンターOZONEでは、建て主は候補者3組の提案を見て依頼先を決める。候補者との面談前に、OZONEのコンサルタントからヒアリングを受け、「ライフスタイルシート」に今の生活スタイルや要望をまとめておく〔図1〕。

〔図1〕生活スタイルを確認する
リビングデザインセンターOZONEの建て主サポートの流れ。建て主は準備段階で担当コンサルタントのヒアリングを受けながら、「ライフスタイルシート」をまとめる。準備から完成までの「フルコース」が40万円で、依頼先が設計者の場合は別途、候補者1組当たり5万円の提案金が必要となる(いずれも税別)(資料:リビングデザインセンターOZONE)
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 「建て主の今の暮らしぶりを徹底的にヒアリングする」。OZONEを運営する東京ガスコミュニケーションズ住まいづくりソリューション部コンサルティンググループの藤原忍チーフはそう説明する。

 工務店や設計者だけでなく、建て主も自らの生活スタイルを正確には把握できていないという。例えば、雑誌などで見た間取りを気に入れば、工務店が「はやっている」と説明しただけで決めることもある。

 失敗とまで言わなくても、自らの生活に合わない間取りになりかねない。建て主が当たり前だと思う生活が実は特殊だという場合もある。今の暮らしぶりを第三者の視点であぶり出すことが、要望整理の肝となるのだ。

 ヒアリングだけでなく、図面の確認もがっかり間取りを防ぐ基本だ。図面だけだと建て主が見落としがちなポイントがある。

 例えば、天井の高さ。建て主はプランについては一生懸命に見るが、天井の高さが変わる箇所や梁型が出ている箇所には気が付かないことが多い。また工務店なども図面から当前と捉え、建て主への説明を忘れがちだ。

 昼間でも電気が必要な部屋があるか、水回りが上下で重なっていないかなど。確認するのは、建て主があらかじめ理解していないとクレームになりやすい箇所だ。「知っていればよいが、知らずに住み始めると失敗間取りになる」と藤原チーフは言う。

建て主の「普通」を知る

 建て主の暮らしぶりを把握することの重要性は、ザ・ハウスの矢野暁副社長も強調する。「建て主によって『普通』が違うので、そこを確認したうえで説明を展開しないと大きなトラブルになりかねない」

 例えば、これまでマンション住まいしかしていない建て主ならば、高気密・高断熱の性能はきちんと説明しないとピンとこないこともある。地方出身者ならば、都市部の戸建ての規模感にギャップを感じる人もいるだろう。今住んでいる家や実家が建て主の「普通」を探るヒントになる。

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