「全館空調のダクト内のカビやほこりによる健康被害は既に発生している」。そう警鐘を鳴らすのは、ダクト清掃を手掛ける日本ウイントン(東京都大田区)の清水晋業務企画部長だ。

 清掃業務のなかで特に件数が多いトラブルはほこりに関するものだ〔写真1〕。「空調が効かない、吹き出し口からほこりが出た、という症状が清掃の動機だが、それ以前に空気質を汚染している可能性がある」と清水部長は指摘する。

〔写真1〕SAダクト内のほこり
室内に給気するダクト(SA)に堆積したほこりの様子。数年経過すると、フィルターで守られているSAダクトでもこの状態になることがある。写真のようなグラスウールダクトは特にほこりがたまりやすい(写真:日本ウイントン)
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 一番ほこりがたまりやすいのが外部から空気を取り入れる換気用ダクト(OA)〔写真2〕。次がエアコンへのリターンダクトだという。前者は砂ぼこり、後者は洋服やカーペットなどの繊維くずがたまりやすい。

〔写真2〕OAはほこりのたまり場
外気を建物内に導入するOAダクトには砂ぼこりなどが短期間で堆積する。OAダクトを通過する空気はフィルターを通して室内に送られるが、フィルターの能力には限界があるため、OAダクトの汚れの一部が室内に吹き出す(写真:日本ウイントン)
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 ダクト内の空気はフィルターを通して室内へ送られるので空気質には影響しないという説もあるが、清水部長は「それは誤りだ」と否定する。全館空調のフィルターは圧力損失を抑えるために目が粗く、一定量のほこりは通過する。特に、汚れたダクトを通った空気はほこりを多く含んだままフィルターを通過しやすい。

 フィルターを通過したほこりは給気ダクト(SA)を通って吹き出し口から室内に供給される。「ダクトは3~5年ごとに調査し、ほこりの堆積が認められたら清掃すべき」と清水部長は主張する。

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