工務店やハウスメーカーが自社に適したIoT(インターネット・オブ・シングズ)住宅の開発に取り組む際、導入を検討してみたい建材や設備をピックアップする。家づくりをイメージしやすいよう、玄関、窓、リビング、水回りの部位別にまとめた。まずは玄関と窓から見ていく。

外出先で来客や宅配に対応

 玄関周辺のIoT化としてはじめに検討したいのが、テレビドアホンだ。来客への応答を、スマートフォン(以下、スマホ)を用いて外出先でも可能にする仕組みは、住まい手にとってイメージしやすく、利便性も高い。テレビドアホンのIoT化は、マンションが先行している。既にIoT対応製品が普及段階に入りつつあり、メーカー各社 の取り組みも活発だ。一方、戸建て住宅向けの製品は限られている。パナソニックが先行して製品ラインアップを固め、アイホンがそれを追う形で独自性を打ち出している。

 導入のハードルは低く、施工は従来のテレビドアホンとそれほど変わりない。ここでは、大がかりなIoTシステムを用いずに宅配ボックスとの連動を可能にした独自性に注目して、アイホンのテレビドアホン「WP-24シリーズ」を取り上げた〔図1〕。宅配ボックスの開閉状況を監視して記録、使用状況を自動的に録画する。

〔図1〕宅配ボックスと連動/アイホン「テレビドアホンWP-24シリーズ」
スマホやタブレット端末をインターホンの親機と同様に使えるテレビドアホン。外出先でも来訪者応対ができる。オプションで、宅配ボックスとの連携も可能。宅配ボックスを開くと自動的に親機が録画を開始。いつ、誰が宅配ボックスを使用したかを記録する。HEMSにも対応。AC 電源プラグ式のKM-77もラインアップ(写真:アイホン、ナスタ)
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 近年、再配達問題が社会課題としても関心が高く、宅配ボックスのIoT化は、その対策として期待されている。しかし、宅配ボックスもマンションでの普及に比べて、戸建て向けのIoT製品は未だ少ない。そんな中、LIXILが2018年に発売したのが、「スマート宅配ポスト」だ〔図2〕。同社のホームIoTシステム「IoTホームLink」の中核機器「ホームユニット」を用いてネットにつながる。宅配ボックス単体での利用はもちろん、カメラやセンサーなどと連携することで、より高度なIoT住宅に拡張することができる。

〔図2〕カメラで会話や投函確認/LIXIL「スマート宅配ポスト」
スマホと連携する宅配ボックス。荷物が届くとスマホに通知が届き、外出先から解錠する。荷物の受け取りに加え、宅配事業者専用パスワードを設定することで、発送にも対応可能。カメラ機能によって、会話しながら投函や取り出しの様子が確認できる。ホームユニットは、IoTホームLinkと連携することでさらに高度なホームIoTに拡張可能だ(写真:LIXIL)
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 玄関回りではスマートロックにも注目したい。安価な製品が増え、一般家庭でも取り入れる住宅が見られるようになってきた。しかし、住まい手が自ら設置する場合はともかく、工務店が設備として導入する場合、「普及価格帯の製品はセキュリティの面で不安がある」との声もある。セキュリティ面の信頼性が高い製品として、パナソニックの「電気錠システム」を取り挙げた〔図3〕。スマートHEMSや、同社のホームIoTシステム「AiSEG2」と連携する。AiSEG2を用いた場合、対応家電や住設機器と連携して高度なホームオートメーションに拡張できる。

〔図3〕ホームIoTに拡張/パナソニック「電気錠システム」
スマホで外出先から玄関ドアの状態確認・施錠ができる電気錠。宅外からの解錠操作は不可。こじ開けに対して警報を鳴らすなど、セキュリティ機能も備える。他社の電子錠を採用して構成することも可能。同社のホームIoTシステムの中核機器「AiSEG2」 を用いるため、各種家電・住設機器を加えた高度なホームオートメーションへの拡張も可能(写真:パナソニック)
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