住宅の改修や維持管理ではさまざまな調査が必要になる。その多くは“人力”が中心の作業だ。少しでも効率化・自動化することで、人力からの脱却につながるだけでなく、より高精度の品質も期待できる。

 人手を機械に置き換える――。住宅の維持管理でも、こうした動きが広がりを見せている。

 静岡県袋井市のグラウンド・ワークスは「住宅МRI」をスローガンに掲げ、住宅関連の検査業務を手掛ける。さまざまなハイテク検査機器を用いることで、作業の精度向上と省力化の両面に生かしている。

 そうした機器のなかで、省力化の手応えを感じている代表例が、大和ハウス工業が開発した狭小空間点検ロボット「moogle(モーグル)」だ〔写真1〕。PCモニターを見ながらコントローラーで操作し、搭載したCCDカメラで床下の様子を確認できる。

「moogle」を操作する様子(写真:グラウンド・ワークス)
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moogleで床下の全体像をつかみ(左)、調査員が目視などで確認する(右)(写真:グラウンド・ワークス)
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〔写真1〕ロボットで調査箇所を洗い出す

 グラウンド・ワークスの山下英俊社長は、「床下調査の精度が高まった。床下の映像を住まい手などと一緒に見ることで、現況を共有しやすい」と評価。moogleでの調査を踏まえ、最終的には調査員が床下に潜って調査する。「事前に床下の全体像がつかめるので、ポイントが絞られ、作業を効率化できる」(山下社長)。

 気密測定の際に使う赤外線カメラも、同社が省力化の効果を感じる検査機器の1つだ〔写真2〕。気密測定の結果が目標に達しない場合、「気密の穴」を特定する。赤外線カメラを用いると温度差で断熱の状況を確認できるので、気密の穴をすぐに探し出せるという。「今では気密測定の際に欠かせない」と山下社長は話す。

赤外線カメラで「気密の穴」を調査する様子(写真:グラウンド・ワークス)
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撮影したサーモ画像。「気密の穴」に周囲と温度差が生じているのが分かる(写真:グラウンド・ワークス)
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〔写真2〕「気密の穴」を確実に見つける

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