築50年の民家を改修した「リビセンエコハウス」(長野県諏訪市)は、古さと新しさが共存している。少しずつ色合いの異なる古材のフローリングやむき出しになった既存の柱梁などが、質感のある室内空間を構成している。それらを包む外皮の平均熱貫流率(UA値)は、HEAT20のG2グレードを大幅に超える0.27W/m2Kとなる〔写真1〕。

〔写真1〕古材を豊富に活用
明治時代に建てた部分が一部に残る家屋を改修した。室内では既存の柱や梁を露出させ、随所に古材を用いた。眺望を生かすため、田園風景の広がる東南角にブレース補強した開口部を配置。暖冷房はルームエアコン1台とまきストーブで担う(写真:リビルディングセンタージャパン)
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 「既存住宅を改修して長く住み続けられるようにするには、単なる懐古主義ではなく、快適さを兼ね備えた空間とする必要がある」(設計を担当した建て主の東野唯史氏)。窓にはトリプルガラスの樹脂サッシを用いたが、四周に配した古い板材の効果で、分厚い樹脂サッシ枠が気にならない。

 東野氏が代表を務めるリビルディングセンタージャパン(長野県諏訪市)は、建材を中心とするリサイクルショップを運営するかたわらで、古民家を生かした店舗の改修設計なども手掛けている。

温かな素材感を生かす
リビングの北側。左側の書斎上部にロフトを設けた。塗り壁の素材には既存建物の土壁を一部利用。建具もリサイクル材だ(写真:リビルディングセンタージャパン)
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 新居を探す際、景色の良さを重視し、眼前に水田と山の風景が広がる平屋の中古住宅に白羽の矢を立てた〔写真2〕。「外張り断熱を考えていたので、凹凸の少ない建物形状である点も留意した」(東野氏)。無断熱だった既存の家屋は、屋根を残してスケルトン状態に解体してつくり直した。

〔写真2〕東半分を高性能化
改修後の外観。亜鉛鉄板葺きの屋根周りはそのまま残し、外壁は柱以外をつくり直した(写真:日経ホームビルダー)
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