建て主が住宅会社に関連する口コミ情報を活用するのは、建築の前か、それとも後か。独自調査から、口コミ情報の活用実態を分析。「建築前」と「良い評判や情報」が鍵になると分かった。

(イラスト:柏原昇店)
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 近年は、インターネットをはじめ、スマートフォンの普及で誰でも簡単に様々な情報が入手できる、家電製品を買う際やレストランを探す際に、口コミ情報を活用する行為は、もはや当たり前だ。家づくりも例外ではない。

 そこで、日経ホームビルダーでは、およそ5年以内(2014年以降)に戸建て住宅を新築した建て主で、口コミ情報を参考にした経験がある618人を対象に、その活用状況を調査。実態を探った。

 回答者の属性は、男性が55.3%、女性が44.7%で、年齢層は30代前半が24.3%、30代後半が23.5%と、30代が約5割を占めた。まさに、今どきの建て主といえる。

 調査結果を分析すると、建築依頼先を選択する際に口コミ情報を活用して、吟味する様子が浮かび上がってきた。

住宅会社選びに使う
9割が口コミを参考に

 まずは、口コミ情報を参考にするタイミングから見ていこう。建築依頼先となる住宅会社を選択中の「契約前」、依頼先が決まり工事が始まった「建築中」、建物が完成して生活を始めた「入居後」の3つのタイミングに対して、それぞれ口コミ情報を参考にしたか否かを尋ねた。

 すると、契約前に口コミ情報を参考にした人の割合が特に多いと分かった。92.9%の人が口コミ情報を参考にしたと答えている〔図1〕。

〔図1〕契約前、建築中、入居後の3つのタイミングについて、口コミ情報を参考にするか否かを尋ねた。契約前は約9割の建て主が口コミ情報を参考にしていたが、建築中は約4割、入居後は約3割にとどまった(資料:日経ホームビルダー)
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 建築を依頼した会社別に比較しても、その傾向はほぼ変わらない。全体の約9割を占める「工務店に依頼した建て主」と、「ハウスメーカーに依頼した建て主」について見ていこう。いずれも9割超が契約前に口コミ情報を参考にしていた。建築依頼先を選ぶ際には、口コミ情報が重要な位置付けを占めると分かる。

 さらに、契約前に参考にした具体的な情報源を複数回答形式で尋ねたところ、最も多かったのは「住宅に関する口コミサイト」で、73.5%に上った。「友人・知人」(39.4%)、「住宅会社が提供する建て主の体験談」(31.4%)がこれに続く〔図2〕。

〔図2〕建て主が建築依頼先の住宅会社を選択する際に、どのような口コミの情報源を活用しているのかを尋ねた。グラフの左は、利用した情報源を複数回答形式で答えたもので、右は中でも重視したものを示した。口コミ情報サイトは利用度も重要度も高いことが分かる(資料:日経ホームビルダー)
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 建築依頼先別に比較すると、ハウスメーカーに依頼した建て主は、口コミサイトを利用する傾向が強いことも分かった。80.4%の人が口コミサイトを使っており、工務店に依頼した人と比べて、約14ポイント高かった。

 さらに、活用した情報源の中で、どれを最も重視したかを尋ねた。その結果、図2の右側のグラフで示すように、「住宅に関する口コミサイト」が最も多く、49.1%と半数近くに及んだ。特にハウスメーカーに依頼した建て主は口コミサイトを重視している。建築依頼先別に比較したところ、ハウスメーカーに依頼した建て主で口コミサイトを最も重視していると回答した人は56.3%と半数を超えた。工務店に依頼した建て主と比較すると、約18ポイント高い。

 注目に値するのは、「住宅会社が提供する建て主の体験談」や「住宅情報誌などの専門メディアが提供する建て主の体験談」の活用だ。口コミ情報源としては、2~3割の人が利用しているものの、これらの情報を重視している人の比率はおよそ1割と低かった。

調査概要
■ 調査対象 およそ5年以内(2014年以降)に注文住宅を新築した人で、家づくりや居住後の住宅管理などの際に口コミ情報を活用、かつ、20歳以上の国内に住む人を対象にした ■ 調査方法 インターネット調査。インターネット調査会社のマクロミルに依頼 ■調査期間 2019年3月13日~15日 ■ 回答件数 有効回答数は、事前調査が2861、本調査が618 ■ 主な回答者属性 男性が55.3%、女性が44.7%。年齢は、20~24歳:2.4%、25~29歳:18.9%、30~34歳:24.3%、35~39歳:23.5%、40~44歳:12.0%、45~49歳:6.1%、50~54歳:3.7%、55~59歳:2.1%、60歳以上:7.0%。居住地域は、中部地方:29.6%、関東地方:29.0%、近畿地方:16.8%と続く。建築依頼先は、工務店が30.4%、ハウスメーカーが56.3%、設計事務所が4.9%、不動産会社が7.1%、その他が1.3%。世帯年収は、400万円以上600万円未満の比率が最も多く25.6%、600万円以上800万円未満が20.9%、800万円以上1000万円未満が11.3%、200万円以上400万円未満が9.1%と続く

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