吹き抜けを設けた空間は、箱の蓋に開けた穴と同じと考えると分かりやすい。穴が大きいと蓋の強度が低下。箱に加わる横からの力に弱くなり、箱が変形しやすくなる。吹き抜けを採用するのであれば、水平力に抵抗できる要素を設け、構造上の強さを兼ね備えた空間の確保が重要だ。

 建物の構造と聞くだけで、「何やら難しそう」と感じてしまう読者は少なくないだろう。だが、それほど身構えることはない。周辺を見回せば、日常生活のあちらこちらに構造を理解するヒントが散らばっている。

 例えば、段ボールの箱を考えてみる。箱に蓋がない場合、外から水平方向に箱を押すとぐにゃりと潰れる。しかし蓋があれば、蓋が水平力に対抗するため多少の力で押しても潰れない〔図1〕。今回のテーマである吹き抜けの構造も、こうした箱をイメージすると理解しやすい。

〔図1〕蓋のない箱は水平力に弱い
6面体の箱は、蓋があることによって強度を発揮する。蓋がない箱は外から押すと潰れやすい。建物の床は蓋と同じように、構造において水平方向の力に対して重要な役割を果たす(イラスト:kucci)
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