東京都東久留米市にある木造2階建て住宅で2019年4月8日、落雷に起因したガス管の損傷が原因と疑われる火災が発生した〔写真1〕。正確な出火原因は、東京消防庁が4月下旬時点でまだ調査中だ。

〔写真1〕落雷地点から約15mの住宅で火災
窓をブルーシートで覆っている2階建て住宅で、火災が発生した。手前の平屋建ては被害なし、右側の2階建て住宅は家電製品の一部で漏電による不具合が発生した(写真:日経ホームビルダー)
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 近隣住民などによると、高所作業中だった電信柱に、午後4時30分頃、雷が落ちた。落雷から約10分後、電信柱から直線距離で約15m離れた住宅で煙が発生。この住宅は落雷した電信柱からは引き込み線を引いていなかった〔図1〕。

〔図1〕落雷箇所と被災住宅の位置関係
落雷した電信柱と火災が発生した住宅の位置関係を示す。電信柱と住宅は約15m離れていて、電信柱の引き込み線は取り付けていなかった。電信柱と隣接する住宅には被害が見つからなかった(資料:取材を基に日経ホームビルダーが作成)
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 出火した住宅で著しく燃えたのは、1階の食堂と洗面所を隔てる間仕切り壁付近だ。柱と土台の一部が炭化して消失し、基礎と緊結していたアンカーボルトが飛び出ていた。床下に敷設していたLPガス用ステンレス鋼フレキシブル管(ガス管)は焼け焦げていた〔写真2、3〕。

〔写真2〕間仕切り壁が激しく燃えた
出火住宅の1階。中央にある間仕切り壁を中心に約45m2が燃えた。出火当時、住民は不在だった。写真は住民の許可を得て撮影(写真:日経ホームビルダー)
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〔写真3〕ガス管に穴を発見
間仕切り壁の柱に設置されていたガス栓。その下の土台にはアンカーボルトの頭が出ていた。間仕切り壁と土台は火災で炭化した(写真:日経ホームビルダー)
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間仕切り壁の床下に敷設されていたガス管。消防隊員は被覆が燃えて黒くなっている箇所に、直径1mm未満のピンホールを発見した(写真:住民から提供)
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 消防隊員が問題のガス管を覆っていた樹脂の被覆を取り外して内側のステンレス鋼管を調べると、直径1mm未満の穴が見つかった。10年以上前からガス機器をつなげていなかったガス管で、床下では建築用石材の上に金属バンドで固定していた〔図2〕。

〔図2〕ケーブル経由でガス管に流れたか
取材に基づき日経ホームビルダーが推定した現場の様子。建物に引き込まれたケーブルなどから雷電流が伝わり、間仕切り壁の周りにある金属部材から床下のガス管を通って、地中埋設したガス管に流れた可能性がある(資料:取材を基に日経ホームビルダーが作成)
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