(イラスト:高松 啓二)
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 部屋を借りるときに探さなければならないのが、日本独特の制度として根付いている連帯保証人だ。2年以内の施工が予定されている改正民法には、連帯保証人に関する新たな規定が盛り込まれている。

 連帯保証人は、賃借人が資料を払えなくなった場合、代わりに返済する義務を負う。改正民法では、連帯保証人が負う「保証極度額」(以下、保証限度額)を契約時に明記するよう求めている。今回は、この保証限度額について詳しく解説する。

賃貸人から質問が殺到する

 一般に部屋を借りるときには、賃借人とは別に連帯保証人が求められることが多い。

 近年は賃料を保証する保証会社を連帯保証人とするケースが増えてきた。しかし、昔ながらのやり方を踏襲する家主(賃貸人)や不動産会社は、相変わらず個人の連帯保証人を求める傾向が強い。

 保証会社が連帯保証人を務めるケースでも、保証会社が賃借人に対して個人の連帯保証人を別に用意するよう求める場合がある。これでは二度手間になる。それもあって、最初から個人の連帯保証人だけを求める賃貸人が多い。

 この連帯保証人の規定が、改正民法では以下のように変わる。

 「賃貸借契約に個人保証をつける場合は、保証人が責任を負わされる最大限度額を契約で定めておかなければ、保証契約は無効になる」(民法465条の2)

 つまり、連帯保証人が賃借人の親兄弟など個人の場合、負担の限度額を明示しないと保証契約そのものが無効になるということだ。連帯保証人に自分が負う保証額を認識させ、慎重に判断してもらう—。それが条文の狙いだと思われる。

 改正民法が施行されると、顧客(賃貸人)から「保証限度額をいくらにすればよいか」といった相談が不動産会社に殺到するに違いない。保証限度額が低過ぎては保証にならないし、高過ぎると保証人の引き受け手がいなくなる。

 今までは、保証額を明記する必要がなかった分、連帯保証人もリスクをよく考えずに署名押印した面があったかもしれない。

 今後は具体的な金額を確認してから契約するので、連帯保証人も金額の妥当性に厳しい目を向けるはずだ。そのため、賃貸人や不動産会社は、根拠のある金額を提示しなくてはならない。

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