垂木や下地材の留め付けで、くぎを打ち損じることは珍しくない。構造に関わる部分であれば増し打ちなどで対処するのが一般的だ。この対応が雑だと、建て主に大きな不信を抱かせる羽目になる。(日経ホームビルダー)

 ある木造2階建ての注文住宅でのことだ。工事が終盤に差し掛かった頃、施工状況が気になった建て主のA氏は、自ら小屋裏へ上がって確認することにした。

 そして目にしたのが、野地板を留め付ける際にくぎを打ち損じて垂木からはみ出た状態だった〔写真1〕。くぎの打ち外しの施工ミスだ。しかも、打ち外しは1カ所ではなく、複数箇所で見つかった。打ち外しのくぎの数を数えてみたところ、30本以上に及んだ。

〔写真1〕垂木の側面にくぎが露出していた。くぎは屋根の野地板を留め付けるためのもので、本来であれば垂木に打ち込まれていなければならないものだった(写真:カノム)
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 A氏は現場監督に説明を求めた。だが現場監督は、「付近にくぎを増し打ちして補強したから問題はない」と説明するばかり。それを証明する写真などは示さなかった。

 この対応に納得できなかったA氏は、「同じ大工がほかの部分も担当しているのであれば、屋根以外でも同じように打ち外しをしているに違いない」と疑い始めた。疑念は次第に大きくなり、「外壁に張った構造用の面材でもくぎの打ち外しがあるはずだ。耐力が不足しているのではないか」と主張。工事を止める事態に至った。

 くぎの打ち外しは、検査の現場でよく目にする光景だ。構造用の面材であったり、耐震等級2以上を取得している建物の床や屋根の合板であったりした場合は、くぎの施工不備で計算上の耐力を確保できなくなる恐れがある。不備を見つけたらすぐに補修しておいた方がよい。

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