床下を見る建て主はいないから、束の施工精度が多少低くても大丈夫――。そんな甘い考えは、最近の建て主には通用しない。僅かな傾きで是正を求められる場合もある。正しい施工と確認を心掛けたい。(日経ホームビルダー)

 木造2階建ての注文住宅を建てたA氏は、入居後、「床下に施工不備が隠されているのではないか」と不安を抱えていた。そこで、自らの目で確かめようとA氏は床下に潜ることにした。

 ライトで照らしながら床下を確認するA氏。幸い水漏れや断熱材の施工不備などは見当たらなかった。だが1点だけ、不安を拭い去れないものを見つけてしまった。床の大引きを支える鋼製束だ。A氏が目視で確認したところ、数本が斜めに取り付けられていたという。

 「専門家に確認してもらったほうがいい」と考えたA氏は、筆者に検査を依頼した。

 床下に潜って確認したところ、確かに傾斜した状態で取り付けられている鋼製束が数本あった。だが、A氏が心配するほどの傾きではない。水平器を使って傾斜の程度を確認したところ、メーカーが施工マニュアルなどで示す許容範囲に収まっていた〔写真1〕。

〔写真1〕建て主のA氏が自ら床下に潜り確認した鋼製束。水平器を当てて測定すると、僅かに傾いていた。許容範囲内であったものの、傾きが気になるA氏は、住宅会社に是正を求めた(写真:カノム)
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 検査後、A氏に傾斜の許容値などを説明して問題がないことを伝えた。だが、その説明に納得しないA氏。欠陥ではないとしても、施工品質が気になり、なかなか首を縦に振らない。幸い、修正が容易な程度の傾斜だったことから、施工会社は鋼製束の補修を提案。ようやくA氏は納得した。

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