国土交通省は、消費税率を10%に引き上げる前後で想定される住宅の駆け込み需要やその反動減を抑えるために、4つの施策を展開する方針だ。建て主への説明が迫られそうな各施策の中身や活用上の留意点、メリットなどを解説する。

 消費税率引き上げによる住宅需要の変動を平準化――。政府は「住宅ローン減税の控除期間を3年間延長」「すまい給付金の拡充」「次世代住宅ポイント制度の創設」「贈与税非課税枠の拡大」の4施策を、2019年度予算の成立後に実施する予定だ〔図1〕。

〔図1〕併用も可能
国土交通省が実施する予定の住宅政策。住宅ローン減税の延長や次世代住宅の普及を視野に入れたポイント付与制度など、4つの支援策を展開して消費税の増税による住宅需要の落ち込みを抑える(資料:国土交通省)
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 これらの施策は併用可能だ。条件次第では、19年10月に予定される増税後に住宅を購入する方が、メリットが大きくなる。建て主へは制度の上手な活用を助言したい。

 例えば、借入金額が多い購入者ほど住宅ローン減税の延長による恩恵を受けやすい。すまい給付金などと合わせれば、増税分を上回る還元を期待できる。

 一方、収入が比較的多く、借入金額が少ない場合は、すまい給付金の対象外になったり、ローンの控除額が小さくなったりして、メリットが得にくくなる〔図2〕。

(資料:日経ホームビルダー)
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(資料:日経ホームビルダー)
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〔図2〕借入金額が多い人ほどメリットが
住宅購入支援策の活用を想定して住宅を新築購入する2ケースについてどの程度のメリットがあるかを試算した。借入金額が比較的大きいと増税後に住宅を購入した方が恩恵を受けやすい。逆に、借入金額が小さいとメリットは出にくいようだ

 この試算結果は、住宅購入のタイミングを見極めるヒントになりそうだ。ただし注意したいのは、消費税は建物だけでなく、住宅設備や内装、車庫、庭の整備、引越しなどにもかかる点だ。建て替えの場合は、古い住宅の除却費にもかかってくる。これらも踏まえたうえで、損得を総合的に判断したい。

 次ページ以降では、公表された4つの施策について要点を見ていく。

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