【サービス】
「国際福祉機器展」の福祉車両展示が盛況
介助者やタクシー業者などが使い勝手を確認

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 自動車メーカー各社が、高齢者や障がい者向け福祉車両の開発・販売に注力している。2019年9月下旬に開催された「第46回 国際福祉機器展」では、新型の福祉車両が多数展示された。

 ダイハツ工業は、2019年7月発表の新型「タント」の福祉車両を展示した。助手席側が“センターピラーレス”であるため、介助する側、される側ともに、室内への出入りを確認していた。

 一方のトヨタ自動車は、タクシー専用車両「JPN TAXI」を展示した。タクシー事業者などから、スロープなどの補助機器の使い勝手を実際の車両で確認したい、という要望を受けてのこと。2019年3月の部分改良では、車いすの乗降用スロープを単独で使用できるよう長さを延長、折り畳み方法を三つ折りから、二つ折りに変更するなど、設置作業を容易にした。

 ホンダは、軽自動車「N-WGN」の福祉車両を展示。併せて披露された車いす陸上(トラック)競技車両「翔(かける)」は、ホンダ独自設計の“フルカーボン”製を特徴とする。基本骨格をCFRP製として現状で約8.5kgまで軽量化した。ステアリングとダンパー機能を組み合わせた「ビルトイン・ダンパー・ステアリング機構」を、ハンドル前方のフレーム部に装着する。(岩尾信哉)

【新車】
フランスPSA、高性能な油圧ダンパー投入
電子制御なしで上質な乗り心地を実現

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 フランス・グループPSAは、シトロエンブランドの「C5エアクロスSUV」を日本市場に導入した。同車は、シトロエンの日本仕様車として初めて、メカニカルな機構のみで減衰力を制御するダンパーシステム「プログレッシブ・ハイドロリック・クッション(PHC)」を採用。ダンパーメーカーであるKYBの欧州子会社であるKYB Europe(以下欧州KYB)と共同開発したもので、電子制御を介することなく上質な乗り心地を目指した。

 欧州KYBがDHS(ダブル・ハイドロリック・ストップ)と呼ぶPHCは、ダンパー内部の上下端に油圧制御機構を追加した。従来ダンパーのシリンダー内に別系統の油圧経路を加えてバンプストップラバーの機能を与えた“ハイドロリック・バンプストップ”の一種だ。PHCでは、減衰力を発生させる手段として、従来のダンパーのピストンスピードに応じて変化する速度依存型ダンパーの機能に加えて、ストローク位置で減衰力が変化する位置依存型ダンパーとして、ピストン内部に“セカンダリーダンパー”を追加して組み合わせた。PHCが“ダンパー・イン・ダンパー”と呼ばれるのは、この2つの特性を持つダンパーが1つにまとめられていることによるものだ。(岩尾信哉)

【EV】
現代自動車ら、欧州の急速充電コンソーシアムに出資
2021年からEVに800Vの充電システムを搭載

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 韓国・現代自動車グループは、欧州でEV用充電ステーションを展開するドイツIONITYへの投資を発表した。IONITYは欧州の急速充電網整備のため、ドイツのBMWグループとダイムラー(Daimler)、フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)、ポルシェ(Porsche)、米フォード(Ford Motor)が2017年に合弁で設立した企業だ。現代グループは設立企業と同等の株式を取得する。

 IONITYの充電ステーションは、欧州SAE Combo(CCS)充電規格を使用し、最大充電出力が350kWの高速充電が可能。現在、140カ所近くの充電ステーションが稼働し、50カ所が建設中だ。EVで長距離走行時の不安解消を目指し、2020年までに400カ所まで増やす予定。これにより欧州の主要高速道路沿いに平均120kmに1カ所の割合で、充電サイトが利用できるようになる。

 現代グループは、傘下の現代自動車と起亜自動車のEVに2021年から800Vの充電システムを装備し、IONITYの高出力充電に対応する。同グループは、2025年までに環境対応車を44モデルに拡大する計画。IONITYに参加することで電動モビリティーの利便性を向上する。(櫛谷さえ子)

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