【技術】
ジェイテクトが後付け電動パワステでドイツ勢に対抗自動運転に対応、2021年に大型商用車向けに供給へ

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 既販車のトラックやバスに自動運転機能を追加する―。ジェイテクトは2021年の供給開始を目指して同技術を開発中だ。ステアリングホイールと油圧パワーステアリング(HPS)をつなぐステアリングコラムに、同軸の電動アクチュエーターを追加し、油圧駆動のコラム式電動パワーステアリング(EPS)に変える。既販車に後付け搭載できる利点を生かし、先行するドイツ部品メーカーに対抗していく。

 ジェイテクトが適用を狙うのは、生産から廃車までの“寿命”が長い大型のトラックやバスだ。乗用車に比べて寿命の長さが顕著なため、途中での後付け需要が大きいと判断した。既販車は新型車より市場も大きい。自動車メーカーとしては、この技術を部分改良で適用する手間が省け、開発コストや設備投資を抑えられる。

 新型車に搭載する同様の技術は、ドイツのZFやボッシュ(Bosch)が既に実用化済み。ただ、ドイツ勢が採用する機構は、HPS部分に電動アクチュエーターを組み付けるラック式やピニオン式が多い。車両の奥深くドライブシャフト付近に搭載するため、後付けでは簡単には組み込めない。さらに、搭載する空間が小さく機構の小型化が課題となっている。(窪野 薫)

【モビリティー】
AIドローンの技術ベンチャーが「空飛ぶバイク」
「東京モーターショー2019」で試作モデルを公開

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 モビリティーの新たな選択肢として「空飛ぶバイク」が名乗りを上げる。技術ベンチャーのA. L. I. Technologiesはバイク型の浮く乗り物「Speeder」を開発した。2019年10月に開幕する「東京モーターショー2019」で試作モデルを披露する計画だ。

 軽量化のためにCFRP(炭素繊維強化樹脂)を活用してボディーを成形する。機体は自社生産で、早ければ2020年下期に限定モデル、2021年下期に量産モデルの納車を始める。

 地上数十cmを浮上して走る垂直離着陸(VTOL)機という位置付けだ。機体の前部と後部にエンジンを搭載し、それぞれが1枚ずつプロペラを回して、浮上力を生む。前進や旋回には、左右2個ずつ搭載した小型プロペラを使う。機体は全長2×全幅1.5mほどの大きさと見られる。

 原動機の出力や車両の制御方法は現時点では非公開としているが、バイクのようにハンドル部分に備えるアクセルやブレーキを使って浮上し、走行する。「搭乗可能人数は体重次第」(A.L.I. Technologies)としている。災害時の人命救助、砂漠や湿地、海上での活用を想定する。車輪を持つモビリティーでは走行が難しい場面で浮上走行できる強みを生かす。(窪野 薫)

【生産】
大同特殊鋼グループ、タイに高機能材の2次加工拠点
ASEANの自動車関連市場に冷間引抜き棒鋼を供給

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 大同特殊鋼の子会社である下村特殊精工と大同興業は、冷間引抜き棒鋼を生産する新会社、ダイドー・シモムラ・スチール・マニュファクチャリング(タイランド)をタイに設立した。主に東南アジアの自動車関連市場に向けて製品を供給する。下村特殊精工は冷間引抜き加工に強みを持つみがき棒鋼製品メーカーで、大同興業は同グループの製品の流通を担う商社である。

 新会社は、チョンブリ県ピントン5工業団地にある大同特殊鋼の100%子会社、ダイドースチール(タイランド)の敷地内に加工事業拠点を構え、冷間引抜き棒鋼を製造・販売するほか、倉庫での荷役・保管事業も展開する。2021年4月から稼働し月産1000トンを予定している。総投資額は11億円。

 大同特殊鋼グループは2020年度中期指針として、構造材料から機能材料への「製品ポートフォリオ改革」を目指しており、新会社の設立はその一環。事業インフラの整ったタイで2次加工を手がけ、自動車関連向け高機能材の需要地として成長が期待される東南アジアに向けて高機能鋼材を供給する。

 日本国内と同様の品質保証体制で冷間引抜き棒鋼を造り、倉庫事業を生かしたサービスで現地の需要に対応するという。(松田千穂)

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