ジェイテクトは、後輪をモーターで駆動する「E-AWD」市場に参入する。ハイブリッド車(HEV)の前輪モーターに、後輪のモーターを追加することで、4輪駆動を実現できる。駆動力を後輪に伝えるプロペラシャフトを省ける分、電池パックの搭載容量を増やせる。2023年の量産を目指す。

 電動車両では、航続距離の向上が大きな競争軸だ。電池の搭載容量を増やせる同技術に対して、自動車メーカーからは「早期実現を望む声が大きくなっている」(ジェイテクトの開発担当者)という。

 同社は、ハイブリッド車を皮切りに、プラグインハイブリッド車(PHEV)や電気自動車(EV)に適用を広げたい考え。だが、同領域にはメガサプライヤーや異業種からの参入が相次いでおり、競争は激しい。

 ジェイテクトのE-AWDは、プロペラシャフトの代替として通信を使って4輪駆動を実現する。前輪を動かすアクセル開度を、リアアクスルに搭載したE-AWDのECU(電子制御ユニット)が受信し、必要な出力やトルク、タイミングを計算してモーターを動かす。

 同社はE-AWDを試作し、現在は車両に組み込んで走行試験を進めている。必要な出力に応じて、大きく2種類の機構を用意する(図1)。出力25k~50kWの3軸タイプと、同50k~80kWの2軸タイプだ。

図1 ジェイテクトが2023年の供給開始を目指す後輪の電動駆動システム
名称は「E-AWD」。出力25k〜50kWの3軸タイプと、同50k〜80kWの2軸タイプを用意する。(出所:ジェイテクト)
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 3軸タイプは、モーター軸と中間軸、出力軸を異なる位置に設定。2軸タイプは、モーター軸と出力軸が同軸上に位置する。それぞれ、モーターとインバーター、クラッチと減速機を一体型のハウジングに納め、リアアクスル部分に搭載しやすいように高さを低く設計した。大小の種類を用意することで、車両に最適な選択を可能にする。

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