コネクテッドカーはコストがかかるだけで、収益につながらない─。クルマに通信機を搭載してインターネットに常時接続する機能は多額の投資が必要になるが、収益化は見えていない。自動車メーカーは半信半疑の状態を脱し、コネクテッドカーに関する事業で利益を生めるようにできるか。

 各社が知恵を絞る中、3つの収益源を軸にコネクテッド事業を黒字化しようとしているのがトヨタ自動車である。同社は2016年11月にコネクテッド戦略を発表し、「モビリティーサービスプラットフォーマー」(同社)として新たな成長戦略を描いていく方針を掲げた(図1)。

図1 “3本の矢”で攻めるトヨタのコネクテッド戦略
2016年11月に発表した内容。「クルマを造るだけの会社」からの脱却を宣言した。(出所:トヨタ)
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 「コネクテッド戦略をスタートさせて2年が経ち、手応えを感じている」─。トヨタ副社長の友山茂樹氏は語気を強める(図2)。同氏は2019年2月6日、2018年度第3四半期累計(2018年4~12月)の連結決算会見に同席し、コネクテッド戦略の展望を説明した。

図2 トヨタ副社長の友山茂樹氏
2019年2月に開いた決算会見で、コネクテッド戦略の展望を説明した。(撮影:編集部)
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 友山氏が手応えの根拠としている指標が「投資効果額」(同氏)だ。投資効果額は、コネクテッド事業に関連する収益と業務改善効果の合計から、関連する投資額を引いたもの。同氏によると、「投資効果額の計画と実績を常に把握しており、投資効果と投資額のバランスを見ながら事業を進めている」という。

ビッグデータをBtoBで販売

 友山氏は、コネクテッド事業における3つの収益源を明かす。具体的には、(1)通信機の販売代金やサービスの費用(BtoC)、(2)車両ビッグデータの加工・販売(BtoB)、(3)社内の業務改善効果、である。

 第1の通信機の販売代金やサービスの費用については、車載通信機やそれに付随するコネクテッドサービスの費用を、車体の販売価格や利用者のサービス料から回収する方法だ。

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