米トランプ政権が、世界の自動車メーカーに新たな難題を突き付けている(図1)。カナダとメキシコとの間で進めていたNAFTA(北米自由貿易協定)の見直し交渉が、2018年9月末に合意した。新協定では、カナダとメキシコから米国に無関税で輸出できる条件が厳しくなる。条件を達成できない場合に、関税がどうなるかの問題もある。新協定が実現する可能性は高いとみられ、日本の自動車メーカーは北米事業の見直しを迫られている。

図1 米大統領のドナルド・トランプ氏
新協定のUSMCAには、同氏の「米国第一主義」が強く反映された。(写真:AP/アフロ)
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 新たに合意した貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」は、早ければ2020年に発動される見通しだ。現行のNAFTAでは、北米で生産する完成車の部品の域内調達率を62.5%以上(金額ベース、以下同じ)にすれば、3カ国間での輸出入の関税がゼロになる。

 新協定では無関税の条件として、(1)域内調達率を発動後の3年間で、段階的に75%に引き上げる、(2)部品の40%以上を、時給16ドル(1ドル=112円換算で約1800円)以上の賃金の従業員が生産する、(3)完成車に使用する鉄鋼、アルミニウム(Al)合金の70%は、北米産を使うことなどを挙げた()。

表 新協定「USMCA」の主な合意内容
域内における輸出入で関税がゼロになる条件が厳しくなった。管理貿易ともいえる数量規制も盛り込まれた。
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