家庭で使用するエネルギーと太陽光発電で生み出すエネルギーの量をバランスさせて、1年間に消費する1次エネルギーの量を実質的にゼロ以下にする住宅。それが、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)だ。「ゼッチ」と読む。

ZEHのイメージ(資料:資源エネルギー庁)
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 エネルギー消費を抑える大きな目的は、二酸化炭素の排出量削減にある。地球温暖化防止に向けた国際的な取り組みが加速し、2015年に開催された国連気候変動枠組み条約締約国会議で合意されたパリ協定。これを踏まえると、日本は家庭部門において、30年度までに13年度比で二酸化炭素排出量を39%削減しなくてはならない。

 日本国内の全エネルギー消費量のうち、家庭部門が占める量は1973年から2015年の間で1.9倍に増大。そうしたなかで厳しい目標を達成するために、ZEHという新たな概念を定義して助成などによる支援を整え、家庭部門における二酸化炭素排出量の削減に結び付けようとしているのだ。

 16年5月に閣議決定された「地球温暖化対策計画」で、政府は「20年までにハウスメーカーなどが新築する注文戸建て住宅の半数以上をZEHにする」という目標を掲げている。

 ZEHを実現するための大きな柱は2本ある。1本目は家庭で消費するエネルギー自体を抑える点にある。エネルギーの利用効率の高い設備機器を導入したり、建物の断熱性能や気密性能を高めて空調の無駄を減らしたりする。戸建て住宅ではまだ義務化すらされていない建築物省エネ法に基づく省エネ基準よりも高い断熱性能が、ZEHには求められている。

 もう1本の柱はエネルギーを生み出す点だ。「創エネ」などと呼ばれる取り組みで、住宅の屋根に太陽光発電パネルを設置して再生可能エネルギーをつくり出す。この創エネの部分は、都市部などでZEHを広める際の大きなハードルとなる。例えば太陽光発電パネルを屋根に設置する場合、都市では敷地が狭く、屋根面積が限られていたり多層階となっていて床面積当たりの発電量が限られてしまったりするからだ。

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