省エネ適判とは、建築物の新築・増改築時に国が定める省エネ基準に適合しているか、その設計内容を第三者が判定することだ。建築物の断熱性能の向上や設備機器の効率化を図るために、一定規模以上の非住宅に省エネ適判を受けることを義務付けている。2017年4月に施行された「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」で定めている。

 省エネ適判の特徴は、建築確認手続き、完了検査と連動させる点だ。省エネ適判は、都道府県知事や市町村長などの所管行政庁または、国土交通大臣が登録する登録建築物エネルギー消費性能判定機関(省エネ適判機関)が担う。確認申請には所管行政庁などが交付する省エネ適合判定通知書が必要になる。省エネ基準への適合が認められない場合は、確認済み証が交付されず、着工できない。

省エネ適判の流れ。省エネ基準への適合が義務付けられている規模・用途の建築物を建てる際には、所管行政庁または省エネ適判機関への省エネ計画の提出が必要だ。基準への適合を示す「適合判定通知書」が交付されなければ着工できない(資料:国土交通省)
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 完了検査時には、省エネ適判を受けた省エネ計画の内容通りに工事が行われているかどうかを、省エネ基準工事監理報告書や目視によって確認・検査する。そのため、工事監理者は設計図書に明示した建材や設備の仕様などに合致した工事が行われているかを納入仕様書などで確認する必要がある。省エネ適判後の計画変更時には再判定が必要なケースもあるので注意が必要だ。

省エネ適判は完了検査とも連動するため、工事監理者は省エネ計画の内容通りに工事が行われているかを確認する必要がある。省エネ適判後に計画変更を変更した場合には、再判定が必要な場合があるので注意が必要だ(イラスト:大高郁子)
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 省エネ基準への適合はどのように判定するのか。省エネ適判の際に問われるのは、空調や冷暖房機、給湯設備などの機器類が消費するエネルギー(1次エネルギー消費量)だ。1次エネルギー消費量を基に算定されるBEI(省エネルギー性能指標)が基準値を下回れば適合となる。

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