パナソニック代表取締役社長の津賀一宏氏が「CES 2020」の会場で、記者団の取材に応じた。本記事では筆者からの質問を中心に、Q&A形式で内容をお届けする。

グーグルから招聘した松岡陽子さんに期待する部分を改めて聞きたい。

津賀氏:新しい家電のあり方などを中心となって構築していってもらいたい。具体的には、どういうビジネスモデルで、どういうサービスで、どういう方を対象にしたものか明確化する形でやるというのが松岡陽子流です。

 本当に子育てママをどう助けるか、日本で言えば高齢化した家庭をどうヘルプできるか、こういうゴールが先にあって、ハードウエアが先にあるわけではない。もう一回、暮らしアップデートの目線で、お客様にとって今の本当のお困りごとは何かという視点でサービスをつくり、それを補助するのがハードウエアという形で主従逆転の発想でやっていくことになる。

パナソニックのような大きな会社では、発想の主従逆転をすること自体が簡単ではないように見えるが。

津賀氏:確かに、儲かっている事業をつぶすような取り組みはなかなか難しいが、やらなければならない場合もあるだろう。例えば家電事業に関しては、日本では市場シェア(金額ベース)が平均で20数%あり、成功しているといえると思う。これらをつぶして一から作り直していくのは非常に難しい。一方で、中国や米国での成功例みたいなものがあれば、これらの成功パターンを日本に逆輸入していくというのは一つのやり方としてあり得るだろう。今ある事業をやみくもにつぶして新しいことをやるというのは日本ではさすがに難しい。といっても、家電ではなく、住宅の建材みたいなものについては住宅ではなく非住宅という分野の開拓はまだまだこれからと考えており、収益性も高い分野ので、こういった部分を積極的に攻めていきたい。

パナソニック社長の津賀氏
(写真:日経BP)
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