ドイツHarting(ハーティング)は、2020年上半期にも、Single Pair Ethernet(SPE)規格のコネクター「T1 Industrial」の販売を始める。SPEは1組のツイストペアケーブルだけで通信する仕組みで、小型のFA機器でもイーサネットを採用しやすくなる。産業用制御システムの展示会「SPS IPC Drives 2019」(2019年11月26~28日、ドイツ・ニュルンベルク)で展示した。

Single Pair Ethernet(SPE)向けコネクター「T1 Industrial」
IEC 63171-6に準拠する。(写真:日経 xTECH)
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 産業用ネットワークの規格は複数あるが、近年ではフィールドバスに代わり、イーサネットを基にした方式がシェアを伸ばしている。SPEの登場は、こうした動きを加速するものだ。SPEのコネクター規格については、「IEC 63171-6」が2019年末に策定される見込み。「T1 Industrialはこの規格に従う世界初のコネクターだ」(説明員)。

 一般的なイーサネットケーブルは、4組のツイストペアケーブルを用いる。そのため、ケーブルの太さやコネクターの大きさが問題となり、ロボットの内部など、スペースに限りのある場所には採用しにくかった。鉄道などの輸送分野でもイーサネットの導入検討は進んでいるものの、こうした分野はもとより、軽量化への要求が厳しい。

 SPEは以上の理由から期待される。SPEは、1組のツイストペアケーブルで信号と電力の両方を送れる。いわゆる、PoDL(Power over Data Line)と呼ばれる方式だ。メリットは、配線に必要な空間を減らせること。エンドデバイスと通信しながら、50Wの電源を供給できる。電圧は広く使われるDC24Vのほか、同48V、同12Vが使えるという。

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