2019年11月27日~29日の日程で開かれたオートメーションと計測の先端技術総合展「IIFES 2019」。初日午後のテーマセッション「電機・計測業界が描く『MONOZDUKURI』の未来像と5Gの可能性」では欧州主導で進んでいる「5G産業活用」の現状を紹介すると共に危機感を提示。5Gの産業活用を「日本がIoTを輸出するチャンスになり得る」との提言で締めくくった。
2019年11月27日~29日の日程で開かれたオートメーションと計測の先端技術総合展「IIFES 2019」(Innovative Industry Fair for E x E Solutions、アイアイフェス、東京ビッグサイト)。初日の午後にはテーマセッション「電機・計測業界が描く『MONOZDUKURI』の未来像と5Gの可能性」が開催された。IIFES 2019を主催する3工業会、 日本電機工業会(JEMA)、日本電気制御機器工業会(NECA)、日本電気計測器工業会(JEMIMA)のそれぞれが考える「MONOZDUKURI」の将来像と展望を紹介すると共に、5G(第5世代移動通信システム)の産業活用をテーマにパネルディスカッションが行われた。
パネルディスカッションでは欧州主導で進んでいる「5G産業活用」の現状を紹介すると共に危機感を提示、5Gの産業活用が「日本がIoTを輸出するチャンスになり得る」との提言で締めくくった。
パネリストはJEMA スマートマニュファクチャリング特別委員会の苗村万紀子委員長、NECA ものづくり・ことづくり委員会の葉山陽一委員長、JEMIMA IoTイノベーション推進委員会の池羽進午委員長に、日経ものづくりの山田剛良編集長を加えた4名。モデレーターは日経BP総研の桔梗原冨夫フェローが務めた。
欧州では5Gの産業への適用を前提に仕様を検討
パネルディスカッションの冒頭では5Gの産業適用で先行するドイツの状況をJEMAの苗村氏が紹介、問題提起した。
ドイツでは産業界と通信業界で議論し、意見を集約する場として2018年4月に業界団体の「5G-ACIA(5G Alliance for Connected Industries and Automation)」が発足している。
「メンバーが面白くて、シーメンスなど制御系の産業機器メーカーとファーウェイやクアルコムなどの通信機器メーカー、ICT(情報通信機器)メーカーの両方が入っている。アウディなど自動車メーカーも居る。あとは大学系機関や研究機関などが加わっている」と苗村氏は説明する。ドイツ主導ではあるがドイツの企業に閉じた組織ではなく、日本企業も「NTTドコモのほか、パナソニック、三菱電機、横河電機などが参加している」(苗村氏)という。
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