ホンダは、次期「フィット」の開発中に不具合があった電動駐車ブレーキ(EPB)の部品メーカーを変更し、発売時期を2020年2月に延期する。現行フィットは発売当初、リコールを繰り返した。「悪夢は繰り返さない」(ホンダ関係者)と、発売時期を当初計画から3ヶ月遅らせて品質問題の解決に臨む。

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(撮影:日経 xTECH)

 2019年10月23日に開催した「東京モーターショー」で、次期フィットの発売時期を発表した。当初計画では、2019年11月に発売する予定だったが、EPBの不具合発覚後にいったん12月中旬に遅らせた。それからさらに遅らせる形で、年明けにずれ込む。

 2019年8月に発売した軽自動車「N-WGN」に採用したドラム式EPBを次期フィットに搭載する計画だった。オランダのシャシー・ブレーキ・インターナショナル(CBI)製だが最近、不具合を繰り返している。「(生産の)歩留まりが低く、このままではフィットに必要な調達量を確保できない」(ホンダ関係者)と、わずか数週間前に見切りをつけた。

 新たに採用するのは、ドイツ・コンチネンタル(Continental)製のディスク式EPB。次期フィットの欧州仕様や4輪駆動仕様に採用するものを流用するため、「品質は確認済みで設計の大幅な変更はない」(同関係者)。ただしディスク式のコストは、CBIのドラム式に比べて高くなる。コストをかけてでも品質確保を優先した。

 2020年2月の発売は、トヨタ自動車の新型小型車「ヤリス」と同じ。販売面でヤリスと真っ向勝負する形となり、一部の顧客がヤリスに流れる可能性がある。ホンダ社長の八郷隆弘氏は、発売時期が遅れることに対して「短期的に(販売面で)影響はある」と認める。

 外形寸法は未公表だが、現行とほぼ同じにする。外観を少し変えた5種類を用意し、そのうち4種類は全長は4000mm以下、全幅は1700mm以下の「5ナンバー」サイズになる。残る1種類(「クロスター」)は全幅が1700mmを少し超える。

 基本は前部エンジン・前輪駆動(FF)車で、パワートレーンは小型車向け2モーターハイブリッド機構と1.5Lガソリンエンジンを新たに搭載する。現行車の1モーター方式から変更した。

 2モーター方式は新型「インサイト」の改良版で、フィットの狭いエンジンルームに収められるように、インサイトで室内側に載せていたエンジンの吸気系部品をエンジンの上側に移すなど工夫した。

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