英アーム(Arm)は、完全自動運転車の実用化に向けたコンソーシアム「Autonomous Vehicle Computing Consortium (AVCC)」を立ち上げた(ニュースリリース1)。2019年10月8日(米国)、米サンノゼ市で開催中のプライベートイベント「Arm TechCon 2019」(10月10日まで開催)の基調講演で明らかにした(関連記事)。AVCCには、日本企業としてトヨタ自動車やデンソーが名を連ねている。

AVCCを発表したアーム Automotive & IoT, SVPのDipti Vachani氏(撮影:日経 xTECH)
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 AVCCでは、完全自動運転が可能な量産車に向けたコンピューティング用の参照アーキテクチャーやプラットフォームを定義することを目標に掲げる。加えて、自動運転システムの各機能ブロックに対するAPIの要件も開発するという。

 メンバーはアームやトヨタ自動車、デンソーのほか自動車メーカーとして米General Motorsが、ティア1としてドイツBoschとドイツContinentalが、半導体メーカーとして米NVIDIAとオランダNXP Semiconductorsが名を連ねている。基調講演後に開催された報道機関向けのQ&Aセッションでは、車載マイコン大手のルネサス エレクトロニクスがメンバーに入っていなかったことに対して質問があった。これに対してArmは明言を避けつつ、「さまざまな企業と話し合っており、今後もメンバーは増えていく」と含みをもたせた。

AVCCには自動車メーカーやTier1、半導体メーカーが名を連ねる(撮影:日経 xTECH)
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 基調講演ではこのほか、完全自動運転車の実現に向けて、大別して安全機能やソフトウエア、コンピューティングの3つのミッシングリンクがあると指摘した。それぞれに対して、アームとして開発に注力していると協調。例えばソフトウエアに関しては、2019年9月に発表した、センチメートル級の高精度なGNSS(衛星測位システム)向けソフトを手掛ける米Swift Navigationとの協業をアピールした。この提携を通じて、「レベル2+」水準の自動運転(運転アシスト)機能をすべての自動車に搭載することを狙う。

 コンピューティングでは、レベル2~3で求められる20~80TOPS、レベル4~5で求められる200TOPS超の演算処理性能を備えた半導体を開発していく。

 なお、4つ目のミッシングリンクが協業だとし、前出のAVCCを発足させたとする。

各レベルで求められる演算性能の水準(撮影:日経 xTECH)
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アームが示した、完全自動運転車の実用化に向けたミッシングリンク。安全、ソフトウエア、コンピューティング、協業の4つである(撮影:日経 xTECH)
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