ソフトバンググループの子会社でIC設計用のCPUコアなどを手掛ける英アーム(Arm)は、恒例のプライベートイベント「Arm TechCon 2019」を米サンノゼで開催した(10月8日~10日)。初日(8日)の基調講演に最初に登壇したCEOのSimon Segars氏が、Armコアにユーザー固有の命令を追加できるようにするスキーム「Arm Custom Instructions」を発表した(ニュースリリース)。

「Arm Custom Instructions」を発表するSimon Segars氏。日経 xTECHが撮影。後方はArmのスライド
[画像のクリックで拡大表示]

 ArmはCPUコアに関して2種類のライセンスを用意してきた。1つは命令セットをライセンスしてマイクロアーキテクチャーはユーザーが担う方法。もう1つはArm自身がマイクロアーキテクチャー設計して、RTL(register transfer Level)のCPUコアとしてライセンスする方法である。多くのマイコンメーカーが採用する「Cortex-M」やスマホメーカーが採用する「Cortex-A」がその具体例。ただし、どちらのライセンス方式でも、ユーザーは独自に命令を追加することは契約上できなかった。

 今回の発表によれば、まず、「Arm Cortex-M33」(関連記事1)からユーザーが固有の命令を追加できるようにする。2020年の早い時期に始める。その後、Cortex-M33と同じArm-v8MのCPUコアでも順次Arm Custom Instructionsを適用していく。Arm Custom Instructionsを適用しても、ライセンス料は変わらない。

 Armによれば、Arm-v8Mのコアから始めるのは市場要求があるからだという。技術的にはArm Custom InstructionsをArm-AやArrm-Rのコアに適用することは可能で、市場要求があれば、応えていくようだ。

追加した命令を実行する回路(ハードウエア)を加える。Armのスライド
[画像のクリックで拡大表示]

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら