導入5年後の費用対効果は528%と試算

 具体的な導入事例も紹介した。2019年8月にDropbox Businessを導入した東亜道路工業について、同社工務本部ICT推進室の大場拓也室長が説明した。

 大場室長はまず、現場が抱えている課題や業務で生じている無駄や非効率なやり取りの例を示した。「NASの整理状態が悪く、目的のファイルを探すのに時間がかかる」「現場と事務所が離れているケースが多く、往復に要する時間のロスが大きい」「工程や予定などは事務所のホワイトボードが全て。変更時はボードを書き直し、写真に撮ってLINEで周知する」「事務所に設置したNASの故障リスクが大きい。故障すれば復旧にかなりの時間と費用がかかる」などだ。

 さらに、人手不足によって担当技術者が減った影響にも触れ、「多忙を極める中で施工管理以外の雑用に割く時間が多く、肝心な品質向上や安全確保に十分な時間を充てられない」と、無駄を排除する必要性を強調した。

「業務管理上の無駄が多く、本来の業務に充てる時間が失われている」と、無駄撲滅の必要性を語る東亜道路工業工務本部ICT推進室室長の大場拓也氏(写真:中村 宏)
[画像のクリックで拡大表示]

 Dropbox Businessの導入によって、場所を選ばずデータにアクセスできる。「移動時間の無駄を減らし、データ整理の省人化が図れる。容量の拡張に関する懸念も払拭できる」と大場室長は話す。

 大場室長は導入から3カ月ほど経過した状況を踏まえ、費用対効果(ROI)を試算。その結果、現場数50、ユーザー数135の条件で、1年目の削減コストは約2800万円、ROIは333%とはじいた。5年目には削減コストが約1億2200万円、ROIは528%に上昇するとみている。