日経BPは2019年10月11日、最終日を迎えた日経 xTECH EXPO会場内メインシアターで「日経 xTECH EXPO AWARD受賞企業に聞く、テクノロジー最新トレンドとビジネスチャンス」と題したトークイベントを開催した。

 イベントには前日10日に発表した「日経 xTECH EXPO AWARD 2019」のグランプリ受賞企業1社と、準グランプリ受賞企業8社の担当者が登場。受賞した製品やサービスについて、開発の経緯や狙い、特に注力した点などを語った。進行役は日経BP 技術メディア局局長補佐の中村建助が務めた。

 同AWARDは日経 xTECH EXPO 2019に展示された全ての製品/サービスの中から、技術や機能、付加価値などが優れており、かつ来場者に分かりやすくインパクトある展示をした出展社に与えられる。

 最優秀であるグランプリに輝いたのは鹿島が展示した「鹿島スマート生産」だ。プロセスをデジタル化し、工事現場の遠隔管理やロボットを使った作業などにより、工事現場の生産性を高めるソリューションである。3次元モデルに建物の属性データをひも付けたBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を基盤として、ドローンや溶接ロボット、モニタリング技術など数多くの要素技術を組み合わせた。

「日経 xTECH EXPO AWARD受賞企業に聞く、テクノロジー最新トレンドとビジネスチャンス」と題したトークイベントの様子
(撮影:菊池 一郎、以下同)
[画像のクリックで拡大表示]

3Kと言われる現場を何とかして活性化したい

 「鹿島スマート生産」開発の発端について、鹿島の小松淳建築管理本部建築技術部長は、「建設業の現場は危険、汚い、きついの3Kと言われ敬遠されがちで、最近は若者が入ってこず高齢化している。何とかして活性化していこうと考えた」と語った。

 同社は「作業の半分はロボットと、管理の半分は遠隔で、全てのプロセスをデジタルに」を合言葉に、建築生産プロセスのデジタル化を進めている。なぜ「半分」なのか。「建設業は製造業の工場の生産ラインと違って、単品生産で工業化が難しい。ロボットによる自動化も難しい。そこで作業の半分をロボットとした。現場の管理も肝心なところは人間だが、そうでないところもあるだろう。そのためにはやはり電子化であり、BIMを軸にするのがよかろうと判断した」と説明した。

 現在の進捗については「溶接ロボットなど、実現したものがぼちぼち出てきている」と小松部長。今後の目標については「夢は大きく、10~20%をデジタル化したい。2024年を目標にしている」と明かした。

鹿島の小松淳建築管理本部建築技術部長
[画像のクリックで拡大表示]