建設会社はどのように最新技術を取り入れ、デジタル化を進めていくべきか――。大成建設建築本部建築部企画室ICT業務改革推進担当の田辺要平チームリーダーは10月9日、東京ビッグサイトで開かれている「日経 xTECH EXPO 2019」で講演し、建設会社が現場のICT化を進めるうえでの注意点について、同社の業務システム再構築の取り組みを例に挙げて紹介した。

講演する大成建設建築本部建築部企画室ICT業務改革推進担当の田辺要平チームリーダー(写真:中村 宏)
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 大成建設は、同社と協力会社などが図面データや仕様書などを共有し、一元管理できるクラウドサービス「作業所Net」を2003年から導入している。業務の効率化やユーザーの使い勝手向上のために、新たなサービスを追加したりシステムを再構築したりする必要があった。「再構築するうえで、3つの課題を解決しなければならないと考えた」と田辺チームリーダーは話す。

 1つは「業務システムの運用手間を減らすこと」。機能向上のために作業所Netに新しいサービスを次々と追加していくと、それだけサブシステムが増え、運用の手間も増えることになる。

 そこで同社は、作業所Netとサブシステムとの親子関係を解消して、これらを取り持つプラットフォーム「プロジェクト・ポータル」を開発。“ハブ”として機能させることにした。工事現場などのプロジェクトごとに使われているサービスの運用を集中管理する仕組みだ。

 プロジェクトで使うサービスをユーザー画面に一覧で表示したり、各サービスにプロジェクトに関わる社員や作業員の情報を一括登録したりできる。「運用手間の軽減や各現場で使われるサービスの見える化など、重要な役割を果たしている」(田辺チームリーダー)