ドイツ・ベルリンで開催された世界最大級の家電見本市「IFA 2019(2019年9月6~11日)」。今では大きな話題になることは少ないが、大手家電メーカーの展示ブースの主役の1つは、やはり「8Kテレビ」だった。韓国企業や中国企業、そして日本企業もこぞって8Kテレビを展示した。

 もっとも各社が8Kテレビで真向勝負かというと、本音はそうでもなさそうだ。冷静な見方を示すのが、今回8Kテレビを展示しなかったパナソニックの家電事業のトップである品田正弘氏(同社常務執行役員 アプライアンス社 社長)だ。同氏は「8Kテレビは欧州では需要が無い」と言い切る(図1)。

図1 パナソニックブース内のテレビの展示エリア
IFA 2019では8Kテレビを展示しなかった。(撮影:日経 xTECH)
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 品田氏がそう言い切る理由は、8Kテレビの画面サイズにある。「70型程度では8Kの解像度は生かせない。100型くらい必要」(同氏)。つまり、8Kテレビに適した画面サイズが大き過ぎるため、米国や中国ならまだしも、欧州や日本の住宅事情では普及は難しいというわけだ。さらに現在では、8Kに対応するコンテンツも少ない。

 中国のテレビ市場では、昨今の米中貿易摩擦の悪影響で、8Kどころか、テレビ市場が不振に陥っているという。「貿易摩擦が中国の需要減退を引き起こし、中国向けに余ったパネルが世界中に放出されて価格下落を引き起こした。パネルメーカーもセットメーカーもテレビは業界全体が不調」(品田氏)と指摘する。

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