日々の活動量や心拍数、睡眠状態の計測、そしてGPS(全地球測位システム)機能などを内蔵したスマートウオッチは、1度使いだすと手放せなくなるガジェットだが、難点は電池の持ちがあまり良くないことだ。例えば、米アップル(Apple)の「Apple Watch Series 4」のバッテリー駆動時間は最大で18時間と、基本的にほぼ毎日充電が必要だ。

 その課題を解消した、充電が一切不要な世界初のスマートウオッチがこの秋に正式発売される。米マトリックス・インダストリー(MATRIX Industries)が開発した「PowerWatch Series2」である。フルカラーの液晶ディスプレー、GPS、心拍数モニタリング、歩数など活動量のトラッキング、睡眠計測などの機能を搭載する。「Google Fit」など他社製のヘルスケアアプリなども使える。

充電が一切不要な米マトリックス・インダストリー(MATRIX Industries)の「PowerWatch Series2」。ソーラーパネルはディスプレーの周囲に配置している(写真:日経 xTECH)
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 マトリックス・インダストリーは、「IFA 2019」(ドイツ・ベルリン、2019年9月6~11日)の開幕直前に開かれた報道機関向けのイベントで、PowerWatch Series2を披露した。

温度差発電と太陽光発電を併用

スマホの専用アプリで発電量を確認できる(写真:日経 xTECH)
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 充電が不要なのは、人間の体温を利用して電気を発生する温「ゼーベック素子」という半導体素子と、太陽光発電パネルの両方を搭載しているためだ。ゼーベック素子は、体温と外気温の温度差を利用して発電するため、冬にはスマートウオッチの使用に十分な電気を得られるが、夏の屋外で体温と外気温の気温差があまりないときはわずかしか電気しか得らえない。その際は太陽光発電で電気を賄うという。

 ゼーベック素子は自社開発品を採用する。イベントでは、素子を指で触ると体温で基板上のLEDが光るデモを見せた。

 発電量はスマートフォン用の専用アプリで確認できる。下の写真では、温度差発電で7616μAh、太陽光発電で6528μAhとなっているが、1年を平均すると発電量は65:35の割合だとしている。スマートウオッチを外しているときはもちろん温度差発電はしないが、「内蔵のバッテリーに数週間分の電気を蓄えられるので通常の使い方なら充電は一切不要」(同社の説明員)としている。

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