ホンダの英国法人であるホンダモーターヨーロッパは、小型電気自動車(EV)「ホンダ イー(Honda e)」の量産モデルを「フランクフルトモーターショー2019」(IAA 2019、一般公開日:2019年9月14~22日)で公開した(リリース)。

ホンダ イー
(撮影:日経Automotive)
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 同社は2019年3月の「ジュネーブモーターショー」でホンダ イーのプロトタイプを発表済みである(関連記事)。今回公開した量産モデルはドイツ、イギリス、フランス、ノルウェーですでに先行予約を開始しており、2020年夏から順次出荷する。ドイツでの価格は2万9470ユーロ(120円/ユーロ換算で約354万円)から。日本では2020年に発売する予定。

(撮影:日経Automotive)
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 電池容量は35.5kWh、航続距離は220km。都市での利用を想定し、こまめに充電するスマホのような使い方を提案する。急速充電を使うと、30分で電池容量の80%まで充電できる。後輪に搭載したモーターは、最高出力が100kW(136ps)と113kW(154ps)の2タイプを用意する。最大トルクは315N・m。停止状態から約8秒で100km/hに達する。最小回転半径は4.3m。

充電ポート
(撮影:日経Automotive)
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 「EVの価値は航続距離で評価されがちだが、違う」。ホンダ イーの開発責任者である本田技術研究所 四輪R&Dセンター LPL主任研究員の人見康平氏は、グループインタビューでこう述べた。航続距離を延ばすために電池容量を大きくすると、クルマ自体が大きく重く高価になり、電費も悪くなるという。

本田技術研究所 四輪R&Dセンター LPL主任研究員の人見康平氏
(撮影:日経Automotive)
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大きな電池を積んで走るムダ

 「本当はスマホで十分なのに、タブレットを買わされているようなもの」(同氏)。100kWh級の電池を積んだSUV(多目的スポーツ車)で都市通勤したら、当然電費は悪くなる。電池の全容量を使うことは稀で、「ほとんど使わない電池に高い金額を払っていることになる」(同氏)という。スマホのようにこまめに充電する使い方を前提とするホンダ イーは、電池容量を35.5kWhに抑えた。

 ホンダ イーの電池はパナソニック製だが、供給メーカーにはこだわらない方針のようだ。例えば、EV用電池では中国・寧徳時代新能源科技(CATL)とも協力関係がある。「電池メーカーにノウハウが蓄積してきたことで、これまでのように電池メーカーと共同研究しなくても済むようになってきた。市場に合わせて適切な電池を自由に選べるようになってきた」(同氏)という。

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