「テクノロジーの力で社会課題を解決していく」――。ソフトバンクの宮内謙社長は2019年7月19日、都内で開催中の法人向けイベント「SoftBank World 2019」の2日目の基調講演に登壇し、こうビジョンを掲げた(写真1)。

写真1●ソフトバンクの宮内謙社長兼CEO(最高経営責任者)
(撮影:山口 健太、以下同じ)
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 宮内社長はビジョンに向けた3つのキーテクノロジーとして「5G(第5世代移動体通信システム)」「IoT(インターネット・オブ・シングズ)」「AI(人工知能)」を挙げた。そのうえで、データ活用やMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)などの最新事例を紹介した(写真2)。

写真2●ソフトバンクがデータ活用やMaaSの最新事例を紹介
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 ソフトバンクグループが10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」を通して投資する海外企業からは、データを一元管理することで工期の70%短縮を実現した建設系の米カテーラ(Katerra)、AIで査定数を4倍にした中古車取引サイト「Guazi」を運営する中国の車好多集団のほか、フードデリバリーの米ドアダッシュ(DoorDash)、カーリースの米フェア(Fair)、オンデマンド駐車場の米リーフ(REEF)などを紹介した(写真3、4)。

写真3●米カテーラ
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写真4●中国の中古車取引サイト「Guazi」
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 宮内社長はこうした事例の多くが海外企業であることに触れ、「日本は(データ経済の規模を測る)『データGDP』や世界の企業時価総額ランキングで後れを取っている」と指摘。「ソフトバンクに10億円くらい預けてくれれば、リアルとバーチャルを一元的に統合できる。あらゆる企業に、どれかの事例が当てはまるはずだ」と呼びかけた(写真5)。

写真5●日本企業はデータやAI活用が遅れているという
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「CDP」によるデータ活用を呼びかけ

 顧客1人ひとりのあらゆるデータを収集・管理する「カスタマー・データ・プラットフォーム(CDP)」については、英アーム(Arm)傘下となった米トレジャーデータ(Treasure Data)の創業者で、現在はアームでIoTサービスグループデータビジネス担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーを務める芳川裕誠氏が登壇、説明した(写真6)。「ソフトバンク傘下になり成長が加速している」とした。

写真6●英アームの芳川裕誠IoTサービスグループデータビジネス担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー
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