由緒正しきスタイルを維持しつつ、人間支援にかじを切る

大原雄介のCOMPUTEX TAIPEI 2019レポート(1):会場/ウエアラブル編

2019/06/17 05:00
大原雄介=フリーランス テクニカルライター

 「COMPUTEX TAIPEI 2019」が5月28日~6月1日の5日間に台北で開催された。1981年にスタートしたCOMPUTEX TAIPEIは、地震の影響で開催時期を4カ月ほどずらした年があったものの、おおむね毎年5月末~6月に開催されている。今年(2019年)は1685社が5508ブースを設け、公式アカウントの情報では4万2495人のバイヤーが171カ国から訪れた。

 「来場者」ではなく、あえて「バイヤー」と呼ぶのは、COMPUTEXが巨大な商談の場であることに由来する。台湾の様々な企業が世界中からくるバイヤーに自社の製品をアピールし、そのまま商談に持ち込むという、由緒正しき展示会のスタイルは現在もCOMPUTEXでは続いている。実際、ほんの10年ほど前までは、日本のパソコン(PC)ショップから新製品の買い付けのためにCOMPUTEXに店長やマネージャークラスが参加するのは珍しくなかった(最近はあまり見かけないが…)。

 COMPUTEX TAIPEIの会場の中心地は、以前は、台北市信義区にあったTWTC(Taiwan World Trade Center:台北世界貿易中心国際貿易大楼)だった。そのHall 1や(既に存在しない)、Hall 2、(確か2000年代に入って新しく造られた)Hall 3などを使って、スペースのやりくりしていた。しかし、それでも足りずに、隣接するTICC(Taiwan International Convention Center:台北国際会議中心)を使ってブースの場所を用意していた。

 会場に大きな変化があったのが、2009年。この年に、TWTCから6kmほど東に離れた台北市南港区にTaiNEX 1(台北南港展覧館1館)が完成。徐々に展示場はTaiNEXに場所を移すようになり、昨年(2018年)のTaiNEX 2(台北南港展覧館2館)完成を受けて、今年(2019年)は主要な展示は全てTaiNEX 1(写真1)/TaiNEX 2(写真2)に移動した。TWTCはスタートアップ向けの「InnoVEX」(写真3)というイベントのためだけに使われるようになった。

写真1●MRT(台北地下鉄)の南港展覽館駅に直結しているTaiNEX 1。筆者撮影
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写真2●TaiNEX 1と道路を挟んだ反対側にあるTaiNEX 2。TaiNEX 1と微妙に内部のレイアウトが異なっており、ちょっと戸惑う。筆者撮影
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写真3●TWTCの中央ホール部分。昨年まではここでCOMPUTEX本体の展示が行われていた。今年はInnoVEXだけがここで行われており、その規模が大きくないため、奥は未使用で照明が落とされている。ちょっと寂しい感じがした。筆者撮影
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TaiNEX 1/2の1階と4階をすべて使って開催

 COMPUTEX 2019は、TaiNEX 1/2の1階と4階を全て使って開催された。大まかに言えば、TaiNEX 1はPC関連と一部サーバーその他を扱い、TaiNEX 2は組み込みやネットワーク、スマートXXを扱っていた(例外は多数)。

 筆者は、正式日程の前日の5月27日から台北で取材を行った。同日から基調講演など様々なメーカーのプライベートイベントが開始しており、これにも参加したためだ。実はこれらのイベントの取材に思いのほか時間がかかり、COMPUTEXの会場そのものは2日間しか回れていない。その2日間は主に組み込み向けの取材を行い、PC関連はほとんどスルーした。そのような訳で、以下にお届けする筆者のリポートは、COMPUTEXのおおよそ1/3だけをカバーしていることを、あらかじめご了承下さると有り難い。もっとも、製造機械からスマートフォン用の皮ケースまで、ありとあらゆるものが出展されているので、1人で全部をカバーするのは難しい。

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