より軽いボディー骨格を低コストで造る──。フタバ産業は、開発中の次世代ボディー側面の骨格部品(以下、次世代ボディー骨格)を「人とくるまのテクノロジー展2019」(2019年5月22~24日、パシフィコ横浜)に出展した(図1)。特徴は、超高張力鋼板(ウルトラハイテン材)だけを使うこと。冷間プレスで成形するため、コストを抑えることができる。

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図1 次世代ボディー骨格
「オールウルトラハイテン材」製のボディー骨格にすることで、軽量化と低コストの二兎(にと)を追う。(写真:日経 xTECH)

 現行の軽量化ボディー骨格は、ウルトラハイテン材とホットスタンプ材を組み合わせて造る。図2は、トヨタ自動車で量産中の車種のボディー骨格部品を寄せ集めたもの。フロントピラー(「レクサスUX」)とサイドシル(「レクサスLC」)に引っ張り強さが1180MPaのウルトラハイテン材を、レールアウター(「プリウス」)とセンターピラー(「クラウン」)に引っ張り強さが1500MPa級のホットスタンプ材を使っている(図3)。

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図2 現行のボディー骨格
ウルトラハイテン材とホットスタンプ材を使って部品を成形し、溶接してボディー骨格を組み上げている。このボディー骨格は、トヨタ自動車の現行車の骨格部品を寄せ集めて造ったもの。(写真:日経 xTECH)

 板厚はフロントピラーが1.2mm、サイドシルが1.6mm、レールアウターが1.8mm、センターピラーが1.6mmだ。

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図3 現行のボディー骨格の構造
2つの骨格部品に1180MPaのウルトラハイテン材を、同じく2つの骨格部品に1500MPa級のホットスタンプ材を採用している。内側(裏側)には補強材が組み込まれている。フタバ産業の資料を基に日経 xTECHが作成。

 ホットスタンプ材を使うのは、高い強度を得られるため。加えて、複雑な形状でも比較的簡単に成形できるという利点もある。半面、コストが高い。「材料を加熱するための電気代がかさみ、製造コストは冷間プレス加工の3倍になる」(フタバ産業の説明員)。この課題を解消すべく、フタバ産業はホットスタンプ材を省いた「オールウルトラハイテン材」のボディー骨格の開発を進めているというわけだ。

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