パワーエレクトロニクス機器で用いる、トランジスタやダイオードなどのパワー半導体素子(パワー素子)を搭載したモジュール製品(パワーモジュール)の高出力化が進んでいる。2019年5月に開催された「PCIM Europe 2019」では、産業分野向けに出力を高めたパワーモジュールの提案が相次いだ。モジュール当たりの出力を高めることで、パワエレ機器の小型化やモジュールの利用数の削減、設計の簡素化などにつながる点を訴求する。

「トランスファーモールド構造」と呼ばれるパワーモジュールの出力を高めたのは三菱電機である。同構造は、加熱・加圧した樹脂を閉鎖された金型に注入して成形して作られる。信頼性が高く、一度に複数の成形が可能なので量産性向上によるコスト削減を見込める点が特徴である。三菱電機は、同構造のパワーモジュールを白物家電に向けた「DIPIPM」を中心に採用してきた。今回、定格(耐圧)1200Vで、最大100A出力可能な「大型DIPIPM+」シリーズを実現した。100Aという出力は業界最高水準だとする。56kW級の大型エアコンの駆動に対応するという。

出展した「大型DIPIPM+」(撮影:日経 xTECH)
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 三菱電機は、民生や産業、車載といった幅広い用途において、トランスファーモールド型のようなレジン(樹脂)で封止するタイプの製品を拡充し、全パワーモジュール製品に占めるレジンタイプの比率を高めていく考え。もともとは、民生機器、白物家電向けのDIPIPMからスタートし、車載向けや産業向けにレジン封止品を広げてきた。

三菱電機は、PCIM Europe 2019で開催したプレスカンファレンスで、レジンタイプのモジュール製品の比率を高めていく方針を明らかにした。グラフの青色の部分がレジンタイプ、赤色がゲルで封止するタイプ。グラフは三菱電機(撮影:日経 xTECH)
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