毛布のように柔軟で軽量なMRI向けコイル、GEヘルスケア

検査の快適性や画質などが向上

2019/04/17 05:00
近藤 寿成=スプール

 GEヘルスケア・ジャパンは、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)向けの新技術「AIR Technology(エアー テクノロジー)」を搭載した受信コイルの販売を開始した。ブランケット(毛布)のように柔軟で、患者に密着して設置できるのが特徴である。

毛布のように柔軟で曲げたりできる(写真:日経 xTECH)
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 コイル素子の素材には、従来と異なる細くて柔軟な「INCAワイヤ」を採用し、信号増幅のユニットに省電力のプリアンプ「e-Modeプリアンプ」を使用した。こうしたコイル構成によって、従来型のコイル(フェイズドアレイコイル)で発生していたコイル素子間の電気的干渉の影響を、ほぼ無視できるほど小さくできた。コイル素子を基板に固定する必要がなく、折り曲げたり畳んだりしても壊れないほど柔軟なコイルの実現につながった。

INCAワイヤとe-Modeプリアンプ(写真:日経 xTECH)
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 従来型のコイルよりもコイル素子の数を増やしているものの、コイルの重さを40%以下に軽量化した。検査を受ける患者の圧迫感を低減できるとともに、人体にコイルを巻き付けて密着させて検査でき、高画質イメージを取得しやすい。装置を扱う技師にとっても、軽量で柔軟なコイルは扱いやすく、検査効率の向上が期待できる。

 同じ技術を用いた頭部用コイルは、前面部と背面部の間に3cmのスペーサーを挿入できる。これによりコイルの内径が広がり、顎のあがった患者の撮像や、救急検査時における非磁性体の酸素マスクを装着した状態での検査など、これまで撮像が困難だった患者にも適応の範囲が広がる。

 高速撮像技術(パラレルイメージング)を用いた撮像では、従来コイルと比べてより高い倍速数で撮像できる。撮像時間の短縮や画像のボケ(ブラー)の低減、拡散強調画像におけるひずみの低減につながる。最新の「SIGNA Worksソフトウェアアプリケーション」と組み合わせて使用することで、さらなる高速化やひずみ低減を実現できる。

 AIRは「Adaptive Imaging Receive」の略称。AIR Technologyの使用には、MR装置本体に最新のデジタル伝送プラットフォーム「TDI(Total Digital Imaging)」を搭載する必要がある。

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