「Hannover Messe 2019」(2019年4月1~5日、ドイツ・ハノーバー)で各社が製造業の次世代コンセプトを打ち出していたのと対照的に、中国の華為技術(Huawei Technologies、ファーウェイ)の展示は極めて地味だった。しかし、それはもはや同社が派手な展示で人目を引く必要がなくなったことを意味する。同社は、5G(第5世代移動通信システム)などを通じて産業のデジタル化を陰で支えるポジションをうかがう。

Hannover Messe 2019のファーウェイブース。前回と比べて展示内容は地味な印象が拭えなかった。
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 今回のHannover Messeで同社が展示したのは、5G対応の基地局や、人工知能(AI)の開発および活用に向くサーバーなどである。同社は産業のデジタル化を推進する中核技術として、「5G」「AI」「IoT(Internet of Things)」「クラウド」の4つを挙げており、今後は産業分野に向けてこれら4分野に関する包括的なシステムを提供していく方針だ。今回の展示内容も、この方針に沿っていた。

 ただし、展示内容のほとんどは過去に発表済みのもの。一方、2018年のHannover Messeでは、フランスGroup PSA(グループPSA)との協業成果であるコネクテッドカーの展示や、ドイツ企業のロボットを5Gで遠隔制御するデモンストレーションなど、技術力や欧州企業との協力関係をアピールする内容が目立っていた。

 裏を返せば、今回のHannover Messeでファーウェイは現場ですぐに使えるものを中心に展示してきたといえる。ここ数年の同展示会の主題だったドイツの産業政策「Industrie 4.0(インダストリー4.0)」自体、コンセプトを披露する段階から具体的な実装方法を検討する段階に移行している。ファーウェイは、いわば裏方としてインダストリー4.0を支援しようというわけである。

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