川崎重工業は、独ハノーバーで2019年4月1~5日に開催された欧州最大の産業展示会「Hannover Messe 2019」で同社のロボット技術を中心としたデモを展示した。ブースの中央に構えて目を引いたのは、同社の大型自動二輪「Ninja H2」を軽々と持ち上げ振り回す産業用ロボット「BX300L」の姿だ。
ロボットの“KAWASAKI”をバイクと一緒にアピール
「欧州で“KAWASAKI”といえばやはり高性能モーターサイクルのブランド。産業用ロボットやガスタービンも手掛けているとは知らない人も多い。モーターサイクルのKAWASAKIが産業用ロボットも手掛けていると来場者に知らしめたかった」と、独Kawasaki Robotics Presidentの坂東賢二氏は展示の意図を説明する。
産業用ロボットのBXシリーズは、最大可搬質量を従来の250kgから300kgに引き上げた「BX300L」を欧州でリリースしたばかり。乾燥質量約260kgのNinja H2を振り回すにはぴったりだったと坂東氏は話す。BXシリーズは主に自動車メーカーでボディなどのスポット溶接作業用のロボットとして使われている。最近はロボットが扱う溶接機が大型化しており、300kgの可搬質量が必要になっているという。
油圧サーボをあえて展示、良さを再アピール
川崎重工はこのほか、小型で高速に動き、同クラスでは最も可動範囲が広いとうたう「RS007」を3台並べ、ライトセーバーを持たせてチャンバラするデモや、双腕の協働ロボット「duAro」を使って来場者にコーヒーを振る舞うデモを見せた。RS007のデモでは、体積比で77%、質量比で72%と従来より大幅に小型化したコントローラー「Fコントローラー」も同時に展示した。
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