中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は2019年2月25日、スペイン・バルセロナで同日開幕した「MWC19 Barcelona」(旧Mobile World Congress)会場で法人向けの新製品を発表した。第5世代移動通信システム(5G)が商用段階へ差し掛かっていることを踏まえ5G対応の小型基地局設備などを発表。米中貿易戦争の逆風が吹き荒れる中でも例年通り技術力の高さをアピールした。

5Gの商用環境向け基地局設備を発表する、5Gプロダクトライン プレジデントのヤン・チャオビン氏
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 同日発表した5G基地局用の新製品は、主に3Gや4Gで使われる700M~900MHz帯と1.8G~2.6GHz帯のアンテナ、主に5Gで使われる2.6G~4.9GHz帯のマッシブMIMOのアンテナを一体化したもの。従来は3つの帯域のアンテナが分かれており、通信事業者は各基地局に3種類のアンテナを設置する必要があった。一体化することで設置に必要なスペースが大幅に縮小するほか、通信事業者による設置工事の手間も軽減する。

ファーウェイが5Gの商用環境向けに提供する基地局設備のラインアップ
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複数の帯域のアンテナを一体化し、制御装置も小型化することで基地局の占有スペースを縮小。通信事業者の工事の手間も軽減するなど、5Gの商用ネットワークを構築しやすくなるとアピールした
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 基地局の制御装置(BBU)はアンテナの支柱に設置可能なサイズまで小型化し床置きを不要にしたほか、従来製品で備えていた冷却装置を不要とし「電気代を40~60%減らせる」(5Gプロダクトライン プレジデントのヤン・チャオビン氏)。同社は英ボーダフォン(Vodafone)と共同で、今回の新製品を使った基地局をバルセロナ市内の複数箇所に構築し、ファーウェイと韓国サムスン電子(Samsung Electronics)の5Gスマホから接続可能であることを確認できたとする。

 このほか、高さを1Uに抑えたラックマウント型の50Gbpsルーター、データセンター1棟のストレージを丸ごと管理できる統合型ストレージ管理システム「FusionStorage 8.0」、オールフラッシュのストレージシステム「Dorado V3」などを発表した。