札幌コンベンションセンターで開催中のデジタル変革をテーマにした大型イベント「札幌デジタルイノベーション 2019」(主催:日経BP)。2019年7月18日午後4時からのKEYNOTEでは、ビースポーク 執行役員兼日本地区統括本部長の長野資正氏が「観光業界におけるデジタライゼーションと、AIチャットボットの持つ可能性」と題して講演した。

ビースポーク 執行役員兼日本地区統括本部長の長野資正氏
(撮影:渡辺 可緒理)
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 ビースポークは訪日外国人向けの観光に特化したAIチャットボット「Bebot」を開発・提供するスタートアップ企業。長野氏によると「年間1000万人、訪日観光客の4人に1人」がBebotを利用しており、成田空港や仙台空港、京都市観光協会、ホテルニューオータニなど、さまざまな施設で導入されているという。

 長野氏は観光業の現状について「人手不足が深刻化しており、解決にはITの活用が欠かせない」とした。さらに各種データに基づいて訪日観光客の不満やニーズを紹介した後、体験型アクティビティーの可能性に言及。京都市観光協会や金沢市観光協会が体験型アクティビティーの売り込みに向けた取り組みを既に開始しているという。

 長野氏は「SNSがガイドブックの代わりになっている」と指摘したうえで、「Bebotを使うと、SNSでは把握できない旅行者のリアルなニーズを把握できる」と語る。例えば成田空港は、AIチャットボットに寄せられた質問から利用者が興味を持っているテーマなどを把握し、サービスの改善につなげている。

 「ITはあくまでもツール。使い方は目的次第」と長野氏。「チャットボットも作ってからが本当のスタート」と語って講演を締めくくった。