デジタル変革をテーマにした大型イベント「九州デジタルイノベーション 2019」(主催:日経BP)が福岡・博多の福岡国際会議場で開催中だ。2日目、2019年6月19日11時からのKEYNOTE(基調講演)には、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG) デジタルイノベーション部 企画チーム 次長の齋藤 直紀氏が登壇。同グループが推進するスマホ決済サービス「J-Coin Pay」を紹介するとともに、キャッシュレス社会の進むべき方向や銀行の役割について解説した。

みずほフィナンシャルグループ デジタルイノベーション部 企画チーム 次長の齋藤 直紀氏
(撮影:中馬 修)
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 「J-Coin Payの取り組み〜デジタル通貨による新しいサービスの実現〜」と題するKEYNOTEの冒頭、齋藤氏は日本のキャッシュレス決済の現状を説明した。「現金決済の比率が60%を超えており、先進国平均(32%)に比べて突出して高い」という。このため現金の取り扱いのコストが年間8兆円も発生している。内訳は現金管理やATM網運営にかかわる金融界のコストが約2兆円、小売/外食産業における現金取扱業務の人件費が約6兆円という。

 こうしたムダを省くため、政府は2025年までにキャッシュレス決済比率を4割と倍増させる目標を掲げている。J-Coin Payは、目標達成の一翼を担う。2019年3月にサービスを開始した。

 J-Coin Payは、みずほ銀行だけでなく、全国70の金融機関の口座を登録可能なスマホ決済サービス。QRコードを活用した店舗での支払いに加えて、個人間の送金にも利用できる。今後は企業から個人への送金なども実装する予定。海外の決済サービスとも連携する。「キャッチフレーズは『あなたのスマホに、ATMを』。お金に関する様々な行為がスマホ上で完結する」と齋藤氏は語る。

 70の参加金融機関が加盟店開拓を担当する。参加金融機関の個人顧客基盤は約6600万人に上る。「都市圏だけでなく地方でも、大規模チェーン店だけでなく中小の店舗でも利用できるようにする」と齋藤氏は説明する。「オールジャパンでキャッシュレス社会の実現を目指す」という。それにより生産性の向上や地方創成などにつなげていく考えだ。