音声認識システム大手の米ニュアンス・コミュニケーションズ(Nuance Communications)が、音声認識の使い勝手を高める手段として車室内に搭載するカメラに目を付けた。カメラで運転者の感情や視線を推定することで、“空気”を読んだ音声案内の実現を目指す。

 「シアトルは雨かな?」

 運転者は笑顔だ。Nuanceが開発した試作システムは、運転者の「喜び」を読み取り、通常の発話音声よりも明るい口調で「今日のシアトルは雨ですね」と返答した(図1)。

図1 CES 2019で披露した試作システム。ディスプレーの右上に「笑顔」のアイコンが表示されていた。
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 2019年1月に米ラスベガスで開催された「CES 2019」で初披露したこの試作システムは、車室内のメーター付近に設けたカメラで運転者の感情を認識できる(図2)。「喜び」だけでなく、「怒り」や「驚き」なども推定できるという。推定した感情に合わせてシステムの反応を変えることで、利便性や安全性の向上を図る。

図2 メーターの前に運転者監視用のカメラを搭載した。
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 「怒り」を検出した場合は、「できるだけ短い返答にする」(Nuanceの担当者)。イライラしているときにシステムに長々と話されると、運転者の怒りを増幅させる恐れがあるからだ。具体的な車両への適用については、「今後自動車メーカーと検討していく」(同担当者)段階にある。

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