ある時は「タクシー」に、またある時は「トラック」に。ごみ収集車にも、医療用車両にもなる。さらに、採れたての野菜や作りたての弁当を運んで売る移動式店舗としても利用可能。そんな変幻自在の小型電気自動車(EV)を提案する企業が、「CES 2019」では相次いだ。前回(2018年)のCES でトヨタ自動車が発表した、移動や物流、物販といった多様な用途を想定したコンセプト車「e-Palette Concept」と同種のものだ(関連記事)。今回のCESでは、大手企業だけでなく、新興企業やIT企業など、実にさまざまな企業が出展していた。

 いずれの小型EVも、低速での自動運転が可能で、タイヤやモーターといった「足回り」(駆動部、パワートレーン部)をプラットフォーム(基盤)とし、その上に用途に応じた車体部(ユニット)を載せる。現在のように、用途ごとに適した車両を提供していては、「少量多品種」となり、製造コストを削減しにくい。駆動部を共通化して量産することで、多品種に対応しつつ、製造コストの削減を狙う。

 CES 2019では、こうした多目的用途に向けた自動運転EVの出展が相次いだ。例えば、これまで「ステルス」状態で活動してきたオーストラリアの新興企業AEV Roboticsは、CES 2019で初めて車両を出展した。車体に用いる樹脂製の外装部品やシート材などを帝人がAEVに提供していることから、車両には同社のロゴがあった。

AEVの車両。帝人のロゴがある
(撮影:日経 xTECH)
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 AEVは、用途に応じて車体ユニットをまるごと交換するタイプの自動運転EVを手掛ける。駆動部の「Robotic Base」と、その上に搭載する「Functional Pod」で構成する。ライドシェアやタクシーといった人を運ぶサービス用の他、物流用やゴミ収集用など、さまざまな用途に適したFunctional Podを用意。それらを交換することで、多様な用途に対応する。駆動部には、車輪部にモーターを搭載する「インホイールモーター」を採用している。

駆動部の「Robotic Base」
(撮影:日経 xTECH)
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「Functional Pod」の例
(撮影:日経 xTECH)
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