キヤノンは、社内で進む革新の動きを外から見ることが難しい会社の1つだが、カメラの未来を占う新しいアイデアが飛び交っている。CESでは、昨年(2018年)から、近未来カメラの展示を始めた。来場者に意見を聞き、報道の反響を捉え、商品化に生かすためだ。

 今回の「CES 2019」(2019年1月8日~11日、米ラスベガス)では、3つのアイテムを展示した。1つは、18年に引き続き、音声認識とAI(人工知能)による顔認識機能を搭載した360度カメラ「インテリジェント・コンパクト・カメラ」である(図1)。顔をAIで認識・判別し、撮るべきシーンだとカメラが判断した時に、110度チルト、360度パンの動きで、3倍ズームを効かせ、自身でシャッターを切る。ペンダントのように身に着けてライフログを記録したり、固定しておいてパーティーショットを撮ったりするなど、多彩に活用できる革新的なAIカメラだ。

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図1 音声認識とAIによる顔認識機能を搭載した360度カメラ「インテリジェント・コンパクト・カメラ」

 さらに、2つのニューフェースを展示した。1つは、屋外でのアクションカメラのような撮影用途を想定した「アウトドア・アクティビティー・カメラ」である(図2図3)。新カメラプロジェクトを統括する同社 イメージコミュニケーション事業本部 IC8本部戦略推進課長の加藤寛人氏は、「若いデザイナーが発案しました。外出した時に、スマートフォン(スマホ)では撮るという作業自体が面倒です。スイッチを入れ、撮影モードにしなければならず、結構大変なので、簡単にすぐ撮れるようなカメラを自分(発案したデザイナー自身)が欲しかったのです」と語ってくれた。

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図2 屋外で撮影を想定した「アウトドア・アクティビティー・カメラ」
図3 アウトドアで気軽に撮影するイメージ
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 なるべく軽くするため、液晶を外し、80グラムを達成した。現状は短焦点だが、ズームレンズの搭載も検討している。また、防水仕様にした。バックルに簡単に装着でき、かばんに気軽に入れて持って行ける。表面板は別のデザインに変更できる。撮った写真はスマホに簡単に転送して、SNSに送れる。「商品化の際には、なるべく価格を抑えたい。衝動買いしたくなるような、ものの魅力と価格の安さが大事です」(加藤氏)。

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