2019年のオーディオ分野のキーワードは「イマーシブサラウンド」だ。イマーシブとは「没入できる」という意味。「3Dサラウンド」もイマーシブサラウンドと同じ意味だ。

 イマーシブサラウンドについては既に、米ドルビーラボラトリーズ(Dolby Laboratories)の「Dolby Atmos」、米DTSの「DTS:X」、ベルギーのギャラクシースタジオから生まれた「Auro-3D」が展開されているが、今回の「CES 2019」(1月8日~11日、米ラスベガス)では、これが今年(2019年)のキーワードになることが見えた。火付け役となるのが、ソニーが新たに提案した「360 Reality Audio」だ。

 同社 専務・ソニービデオ&サウンドプロダクツ社長の高木一郎氏はこう語る。

 「ソニーは音場体験を広く展開したいと考えています。2013年に『ハイレゾ宣言』を行い、2チャンネルでの高音質化に邁進(まいしん)してきました。これからはハイレゾ化と歩調を合わせて、音場体験を普及していきます。『ソニー・オーディオ』の新しいサービスとして、強く提案したいと考えています。ソニー・オーディオはこれから3つのポイントで進みます。(1)ハイレゾによる高音質、(2)ノイズキャンセルヘッドホンなどの高機能、(3)360 Reality Audioによる音場再生です」。

「360 Reality Audio」を提案する、ソニー専務の高木一郎氏。同氏はソニービデオ&サウンドプロダクツの代表取締役社長も務める
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 オーディオの歴史をチャンネルの観点で振り返ると、まずはエジソンの時代に1チャンネルのモノラルから始まった。1960年代にステレオ(2チャンネル)に進み、80年代にサラウンド(ドルビーサラウンドなど)が登場した。劇場と家庭(媒体はレーザーディスク)での映画音響として普及した。ピュアオーディオ(映像なしのオーディオ)としては、2000年前後にスーパーオーディオCD(SACD)やDVDオーディオ(DVD-Audio)のマルチチャンネル方式が登場したが、普及に至ったとは言えない。

 2010年以降、劇場と家庭(媒体はDVD、ブルーレイ)の映画音響として、イマーシブサラウンドが展開されてきた。それが冒頭で紹介したDolby AtmosとDTS:Xだ。また、音楽再生を主体とするイマーシブサラウンドも出てきた。これは、先述のAuro-3Dである。

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