厚生労働省の調査で、有病者が国内で推計1000万人を超えるとされる糖尿病。その合併症の1つが足の皮膚に生じる「糖尿病性足潰瘍」だ。体の末端である足は潰瘍や壊疽が生じやすく、最悪のケースでは足を切断することになる。足切断となれば介護が必要になる場合が多く、本人のQOLの低下はもちろん、医療費増加にもつながるため、大きな問題となっている。

 こうした問題は日本に限った話ではない。イタリアで糖尿病性足潰瘍患者向けの製品を扱うOptima Molliterは、足潰瘍の治療に向けたIoTブーツ「MOTUS Smart」を「CES 2019」(2019年1月8~11日、米国ラスベガス)のスタートアップに特化した展示会「Eureka Park」で展示した。

足潰瘍の治療に向けたIoTブーツ「MOTUS Smart」
Optima Molliterの足潰瘍治療向けブーツにスマートフォン連携するセンサーを加えた。ブーツは左右兼用
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 足の潰瘍の治療は、患部を保護することで悪化させず治癒を促すことが重要となる。歩行による足裏の伸び縮みや圧力により症状が悪化するため、ブーツ形にギプスで固めるなどして保護するのが一般的だ。ところが、この方法では蒸れによる不快感などから患者が勝手に保護具を外してしまったり、神経障害のために痛みが分かりにくく歩き過ぎたりすることで症状が悪化しやすい。

 Optima Molliterの治療用ブーツは、スキーブーツのような形状で足を保護する。靴底は丸い形状になっており、体重移動で自然と前に進むことができ、足裏の圧力を分散させる。インソールは1枚が3パーツに分かれるのが特徴。インソールは柔・中・硬の3種類になっており、患部に当たる部分は柔らかいものを使って負担を抑え、正常部分は硬いものを使って圧力を支える。蒸れを軽減するために穴の開いた素材を採用する。このブーツ自体は既に実用化されているという。

インソールは足の前部分(つま先側)、中部分、後ろ部分(かかと側)の3パーツに分かれる
患部には柔らかいもの、正常部には硬いものと患者の状況に合わせて使い分ける
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