GEヘルスケア・ジャパンの製造本部本部長工場長である藤本康三郎氏は2018年10月19日、「日経 xTECH EXPO 2018」(10月17~19日、東京ビッグサイト)において、同社・日野工場の改善活動をテーマに講演した。GEヘルスケアでは、各種データを経営に生かす体制へと変革を進めており、工場の革新もその1つだ。

GEヘルスケア・ジャパンの藤本康三郎氏
(撮影:菊池 一郎、以下同じ)

 GEヘルスケアは、リアルタイムに状況を把握して、柔軟かつ俊敏に行動に移すという企業文化の構築に取り組んでいる。例えば「小さく早く始めて、失敗から学ぶ」仕事の進め方を「FastWorks」と呼んで推進したり、人事評価に独自開発のスマートフォン用アプリ「PD@GE」を使って同僚同士でリアルタイムに互いの仕事へのフィードバックを送り合う制度を導入したりしている。PD@GEを使ってタイムリーに評価を受けられるので、モチベーションが上がりやすいという。

 工場の改善もこれと同じ流れをくむ活動だ。GEはグループ全体で「Brilliant Factory」と呼ぶ工場の改善・評価活動を推し進めている。ムダをなくすリーン生産方式(トヨタ生産方式)の徹底とデジタル化の両輪で工場を改善し、その2軸で工場を評価する。リーンとデジタルのスコアが5点満点でどちらも4点以上なら「Brilliant Factory」と認定するというものだ。日野工場はBrilliant Factoryに認定されており、2016年にはGEグループの「ショウケースサイト」(模範にすべき拠点)にも選ばれた。

「Brilliant Factory」の取り組みを紹介
工場の改善に着手する際は「まずリーン生産方式を浸透させ、それからデジタル化に取り組むのがいい」と語った

 藤本氏は日野工場の改善活動を紹介するに当たり、スマートグラスの導入が上手くいかなかったという失敗例をあえて最初に示した。「先進的なツールがあるから取り入れようというツール先行の考えではうまくいかない。デジタルツールは、『現場の課題解決にはこれが役立ちそうだ』という考え方で導入するのがよい」(藤本氏)。スマートグラスは、現場で常時装着していると作業者の負担になるなどの問題があったと振り返った。ちなみに、GEグループの別の拠点では、広大な倉庫から必要な部品を探すときの案内、頻度の少ない難作業の指示などにスマートグラスが役立っていると説明した。

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