ドイツ・ダイムラー(Daimler)は、2021年をめどに大型の電気自動車(EV)トラックを量産する。世界有数の商用車のモーターショー「IAA商用車ショー(IAA Commercial Vehicles show)」(一般公開2018年9月20~27日、ドイツ・ハノーバー)で、電池やモーター、インバーターなどの基幹部品の性能を明らかにするとともに、量産予定の試作車両を披露した(図1)。1回の充電で200km以上を走行できる。

図1 ドイツ・ダイムラー(Daimler)が公開した大型電気自動車(EV)トラック用シャシー、写真手前が車両の後部
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 「思っていたよりも航続距離が短い」――。会場を訪れた大手部品メーカーの技術開発マネージャーは、Daimlerが公開したシャシーを見つめてこう漏らした。200kmという航続距離は、大型トラックが担う大都市間の輸送に使うには短い。

 小型EVトラックやEVバンを使う都市部での配送業務では「1日あたり100~200km走行できれば十分」(日本の物流事業者)との意見があるが、大型トラックはこれを超える航続距離が望ましい。仮に輸送途中で充電に時間を取られては、事業者が重要視するトラックの「稼働率」を低下させてしまう。

 電池を大量に載せれば航続距離は延ばせる。しかし、積載空間が狭くなり、車両のコストも跳ね上がる。この課題がEVトラックを開発する商用車メーカーにとってのジレンマになっている。

 Daimlerは傘下の三菱ふそうトラック・バスのブランドで、350km走れる大型EVトラックを実現する計画を温めている。まずは200km走れるこの車両で、大型EVトラックとしての使い勝手を試して課題を洗い出す。

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